今年の
金鯱賞は、GIホースが5頭出走する豪華メンバー。これに前走重賞を勝った馬を含めると、かなり実力が拮抗したメンバー構成といってよいかもしれない。ただ、問題はこれらすべてが休み明けでの出走となる点だ。
まずはその取捨選択ということになりそうだが、昨年の
金鯱賞は3着以内すべてが休み明けだったという結果になっている。しかも
サトノノブレス、
サトノダイヤモンドはいずれも10月の
凱旋門賞を走って以来。常識では考えにくい休み明けでの好走だけに、単純にレース間隔があいているからといって軽視するわけにはいかないだろう。
そこで重要なのが調教量。まず、昨年3着以内馬はすべて追い切りを11本以上消化していた。休み明けでも、
大阪杯に向けた
トライアルレースでも、追い切り本数さえこなしていれば、キッチリ好走できるレースだ。
その観点からすれば、
日本ダービー以来という常識的には狙いにくいローテーションの
ダノンプレミアムでも1月から追い切られて、20本近い本数をこなしていれば問題ない。最終追い切りでは前半をセーブして、終い弾ける動きを見せているだけに、スローペースになっても対応できる可能性は十分にある。
ただ、調教欄をご覧いただいてもわかるように、他にも追い切り本数の多い馬はたくさんいる。「量」として本数が重要なレースではあるが、「質」としてどんな内容が
金鯱賞には重要なのか、これについては予想コラムで触れていきたい。
(取材・文=井内利彰)