実力馬に有利な別定重量戦で行われるレースで、
中山グランドジャンプへと向かう上で重要な1戦。特別に難易度の高い障害はないが、3900mという距離は、障害重賞の中では
中山グランドジャンプ、
中山大障害、
京都ハイジャンプに次ぐもので、スタミナと底力を問われるレースだ。実際、昨年は
アップトゥデイトが、一昨年は
オジュウチョウサンがこのレースを制して本番へと挑んでいる。過去10年で1〜5番人気馬が8勝2着9回3着6回と平穏ムード。1番人気馬は2勝2着3回と大きく崩れてはいないものの、全幅の信頼は置きづらい。
障害競走は約1年ぶりとなる◎
オジュウチョウサン。久しぶりに背負う62キロの斤量であるとか、4000mに近い距離にまったく不安がないと言えば嘘になるが、これまでも平地競走を叩き台に大一番へと挑む優れたジャンパーは存在した。今回はそういったケースと同一視は出来ないが、目に見えない精神的な部分であるとか、アク
シデント以外には負けるシーンは想像しにくい。
○
タイセイドリームは9歳とはいえ、昨年暮れの
中山大障害はハナ差2着。ここまで障害競走は13戦して2度の4着以外はすべて馬券の対象となってきた。アップダウンの激しいコースよりもスピードを活かせるコースに向く印象で、5勝中3勝が新潟競馬場の障害コース、
阪神スプリングジャンプは一昨年に出走しており、このときは
オジュウチョウサン、
アップトゥデイトに次ぐ3着だった。本命馬が何らかの事情で持てる力を発揮できなかった場合、最も勝利に近いのはこの馬だ。ただし、道悪になった場合はマイナスだろう。
▲
ルペールノエルは昨年の3着馬。キャリアを重ねながら実力を磨き、安定した飛越を身につけた。
中山大障害、グランドジャンプコース以外では安定している。ただし、この馬も道悪になった場合はマイナスだ。
その間隙を突けるのは△
シンキングダンサーか、未知の魅力がある△
ドラゴンバローズか。後者は平地重賞の2着経験馬。レース振りに注目したい。