3着まで
皐月賞(4/14・GI)の優先出走権が与えられる、
皐月賞トライアル、
スプリングS(GII・中山芝1800m)に、美浦から出走する注目馬について、関係者のコメント。
■
ヒシイグアス(牡3・美浦・
堀宣行)について、森調教助手。
「今週(3/14)は
ブーザー(牡3・3歳500万)と併せて追い切りました。予定通りのメニューをこなして、調教の動きも良かったです。体自体は大きく変わらないですが、落ち着きが出たのは良い傾向です。重賞は初めてになりますが、走り慣れた得意のコースですし、十分好勝負をしてくれると思います。
この馬の良さを生かそうと思ってここ2戦(未勝利、
若竹賞ともに1着)は逃げる形を取ったのでしょうけど、逃げにこだわらなくても大丈夫だと思いますし、そのあたりはジョッキー(ミナリク騎手)にお任せします」
■
シークレットラン(牡3・美浦・
田村康仁)について、田村調教師。
「競馬では少しズブさを見せて、エンジンのかかりが遅いのですが、掛からないという良さでもあると思います。動き出すとグンと行けるのですが、ヨーイドンの競馬になった前走(
京成杯・GIII・4着)は分が悪かったですね。競馬で走った後はノーザンファーム天栄に放牧というパターンが合っているようで、いつも良い状態でレースに臨めます。
今回も具合が良いですし、キッチリ仕上げたいと思います。体幹が良い馬で、これからもっと馬も良くなってくると思いますが、現状でも良さを感じさせてくれますね。内田(博)騎手がこの馬の良さを分かってくれていますし、持ち味を生かしてうまく乗ってくれると思います」
■
ディキシーナイト(牡3・美浦・
国枝栄)について、国枝調教師。
「先週の1週前追い切りはしっかりとやっています。今週(3/13)は
セリユーズ(牝3・3歳500万)と併せて、
三浦皇成騎手が乗って追い切りましたが、順調ですね。今回も前走(
クロッカスS・OP・1着)のような反応ができればと思います。乗りやすい馬ですし、中山1800mにも十分対応できるでしょう。馬は全体的に落ち着いていますし、自信を持っているのかなという感じがしますね」
■
エメラルファイト(牡3・美浦・
相沢郁)について、相沢調教師。
「前走(白梅賞・500万下・1着)後は放牧に出て、こちらに戻ってきてからもここを目標に調整は順調です。先週、今週と追い切りも良い動きでした。前走は追走もうまくできましたし、スムーズな競馬ができて、キッチリと差し切ってくれました。前走から1ハロン延びて1800mになっても問題ないですし、前走のようにスムーズな競馬ができれば重賞でもやれると思います」
■
コスモカレンドゥラ(牡3・美浦・
田中博康)について、穂苅調教助手。
「前走(
ホープフルS・GI・4着)後は放牧に出てしっかり休養しています。こちらに戻ってきてからは良い意味での緩さがあり、乗り込むごとに良化してきています。
今週(3/13)の追い切りでも良い動きを見せていて、力を出せる態勢は整ったでしょう。前走はマイペースでレースを進められましたし、最後もよく踏ん張ってくれました。GIで好走できたように、中山は合っているようですし、センスの良さを生かして頑張ってほしいですね」
■
ニシノカツナリ(牡3・美浦・
水野貴広)について、
勝浦正樹騎手。
「まだ良くなりそうな感じで子供っぽいところがありますが、深みがあって良い馬です。武藤騎手が良い馬だと話していましたが、それだけのことはありますね。
現状では素軽いという感じではなくて、ゲートも速いタイプではないようで、東京向きかとも思いますが、今の中山の馬場なら一発あってもおかしくないかもしれません。西山オーナーの馬で重賞に出られるチャンスを頂けて感謝していますし、結果でそれに応えたいと思います」
■
ゲバラ(牡3・美浦・
伊藤大士)について、伊藤調教師。
「今週(3/13)の追い切りは、相変わらず良い動きでした。調子の変動がない馬ですし、順調に来ています。本当に良くなるのはまだ先でしょうけど、前走(
共同通信杯・GIII)もただ5着に来たというわけではなく、一瞬来るかなという恰好を見せてくれましたからね。最後は現状での完成度の差が出たとは思いますが、良い競馬をしてくれました。
現状では後ろからしかレースができませんし、ペースが流れそうな中山1800mのここを選択しました。今の中山は外差しがききそうですし、一瞬の脚を生かせる展開になってほしいですね」
■
リバーシブルレーン(牡3・美浦・
高木登)について、高木調教師。
「前走(
ベゴニア賞・500万下・3着)は輸送で体が減ったのが響きましたね。今のところしっかり飼い葉を食べていますし、追い切り前に446キロあった馬体重をどこまで維持できるかですね。できるだけ前走時よりプラス体重で出走できればと思っています。ただ硬さが解消してきて、成長を感じています。あとは小回りの1800mで、リズム良く走ってどれだけ戦えるかでしょう」
(取材・文:佐々木祥恵)