今週の栗東は雨が降ることなく、非常に乾燥した状態。28日にダート馬場のハローが行われた際、驚くほどの砂煙が上がった状況を見ても、馬場も非常に乾いた状態だと判断してよいだろう。
気温に関しては、上着こそ手放せないが、厚手のものから薄手のものでも十分という状況にはなっている。ただ、来週になると気温がぐんと下がる天気予報も出ている。暖かくなりそうで、肌寒い日があったりもするだけに体調管理の難しい時季でもある。
【坂路/4F51.9秒】
3月27日。一番時計は50.4秒の
ライトオンキュー(栗東・
昆貢厩舎)。4F49秒台が4頭もいた先週の水曜日に比べると、今週は4F50秒台は4頭しかいない。ただ、4F51秒台の頭数は先週とさほど変わりなく、馬場状態としてもあまり変わりないといってよいだろう。
また4F目が12秒を切った頭数は8頭。これを見ても、先週までと馬場状態は変化ないと思ってよいだろう。
3月28日。馬場自体は前日と変わりなし。一番時計は
タガノグルナ(栗東・
大根田裕之厩舎)の4F50.5秒。4F50秒台はこの一頭だったが、追い切り頭数との割合を思えば、4F51秒台は出ているし、4F52秒台の頭数も多い。
先週の馬場差は「-1.0秒」。ここ最近は-1.0秒の前後で馬場差が安定しているが、今週も全く同じ判断。よって馬場差は『-0.9秒』で27日、28日とも記録している。
【CW/5F66.0秒】
3月27日。Cコースに関しては、時間帯によって、時計の出方が違う場合が多いのだが、今週もそれは同じ。朝一番より1回目のハロー直後、1回目よりも2回目のハロー直後、というのが時計の出やすい順。これは水曜日に限ったことではなく、木曜日も同じイメージでよいだろう。
時計だけで判断しないのであれば、
ナムラシェパード(栗東・
大橋勇樹厩舎)。先週も当欄で取り上げているが、今週は相手を待つことなく、最後の直線で相手を一気に突き放した。ただ、抜け出してからはソラを使うような仕草が見られただけに、勝ち切れない部分なのかも知れない。
昨年のダービー卿CTの覇者、
ヒーズインラブ(栗東・
藤岡健一厩舎)は時計的にも見た目にも素晴らしい内容。手前を替える時、鞍上がステッキを抜く時とぐんぐん加速していく姿はさすが重賞ウイナーといった感じ。昨年とは違って、休み明けでの出走となるが、その点に関しては全く心配ないだろう。
3月28日。朝一番は
大阪杯(3月31日・阪神芝2000m)の最終追い切りを行った
エポカドーロ(栗東・
藤原英昭厩舎)。
岩田望来騎手が跨り、
フランドルを追いかける内容だったが、道中の走りは決して良く見えない。ただ、直線に向いて仕掛けられるとグンと加速するあたり、さすがは
皐月賞馬といった走り。
時計は6F83.1〜5F67.2〜4F51.9〜3F37.7〜1F11.6秒。終いの数字を見ても、決して逃げ馬というわけではないと思うが、自分のリズムで競馬することが最大限に能力を発揮できるタイプに思える。それだけに今はハナを切ってしまった方が内容の濃い競馬ができるのかも知れない。
先週の馬場差は「-0.9秒」。今週も馬場差としては先週とさほど変わない。よって、馬場差は『-1.0秒』で27日、28日ともに記録している。
【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
今週の芝馬場は27日にダービー卿CT(3月30日・中山芝1600m)でトップハンデを背負う
ギベオン(栗東・
藤原英昭厩舎)の最終追い切りが行われている。馬場差としては27日、28日とも『±0.0秒』で記録している。
ポリトラック馬場での追い切り頭数は頭数の多かった先週から一転して、かなり少なくなっている。馬場状態としては、特に大きな変化がないので、馬場差に関しては、27日、28日とも『+0.0秒』で記録している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。
(取材・文:井内利彰)