2016年から芝1600mに延長されて、
ヴィクトリアマイルと同じ距離になった。阪神芝1600mは牝馬クラシックに向けて重要レースがたびたび行われる条件だ。
桜花賞に対する
チューリップ賞がそうであるように、好メンバーで行われる前哨戦として定着しつつある。
1.前哨戦ならではのスローペース
距離延長初年度の2016年はレース上がりが3F34.2秒。重馬場の2017年を挟んで、2018年は3F33.8秒という速い決着になって、実績馬の
リスグラシューが脚を余す結果になった。翌日の
桜花賞では短距離タイプも多く出走して、厳しい流れになりやすいが、このレースはスローの上がり勝負が基本線になる。そういう意味では、
チューリップ賞に性質が近い。
2.前走1着かGI帰りか
距離1400mの当時から前走1着馬が強い、という傾向があった。距離延長前後を通して過去10年間で該当する馬は[7-3-3-24]。距離延長以降の3年間の連対馬も、6頭中4頭は前走1着馬である。残りの2頭は、いずれも前走でGIを使われていた実績上位馬だった。
3.穴も人気も
ディープインパクト 距離延長以降の3年間で
ディープインパクト産駒が[2-2-1-5]。毎年連対馬を送り出している。2016年は2番人気の
スマートレイアーと1番人気の
ミッキークイーンがワンツー、また2018年は11番人気の
レッドアヴァンセが2着した。
カンタービレは
フラワーC、
ローズSと重賞を2勝。
秋華賞でも3着があるが、厳しい流れの本番よりもペースが緩む前哨戦で持ち味を発揮するタイプだと考えられる。自在に立ち回れるレース巧者で、速い上がりにも対応できる。行きたがる気性から見てマイルへの距離短縮にも不安は少ない。