トライアルの
アネモネS(OP)を勝って中3週で
桜花賞に臨む
ルガールカルム(牝3、美浦・
田村康仁)を管理する田村調教師が、共同記者会見に臨んだ。
(今日の追い切りについて)
「先週の時点で体はかなり出来上がっていましたし、今週の月曜夜に雨が降って馬場状態が重いことを考慮して、気持ち良く走らせて最後だけスッと放すような感じのメニューでした。54秒くらいをメドに上がってくるようにという指示だったのですが、54秒2で予定通りでした」
(数字だけではなく内容面でも思い通りの調教ができた?)
「そうですね。テンの入りは少し控えめにしておいて、最後だけ行くようにという指示でしたが、予定通りでした」
(前走の
アネモネSについて)
「新馬を勝った時は後方から最後直線伸ばしてきて、
クロッカスS(OP・2着)で負けた時は終い良い脚を使って届かなかったのですが、前回は正攻法の前めの競馬で4コーナーを回る時には先頭集団にいるという形で、競馬に少し幅をきかせられるようになってきたのが非常に良かったかなと思います」
(その幅というのは厩舎サイドも手綱を取った三浦騎手も願っていたこと?)
「そうですね、やはり経験を積んでいく上で同じ形の競馬しかできないと、大きいレースでは対応できなくなってしまいます。いろいろなパターンに応じて騎手の命令に従っていかなければいけないので、そういう点ではきちんとした勉強はできたかなと思っています」
(そのような自在性が重要というのは、例えば
メジャーエンブレムなど過去に
桜花賞に出走させた経験に基づいた部分もある?)
「
桜花賞には2回出走させていますが、行こうと思っても行けない時もあるでしょうし、行かないつもりが案外良いスタートを切って思っていたより良いポジションになってしまう時もあると思います。(この馬は)これまでの4戦でいろいろな競馬をしていますので、それは彼女にとっては良かったですね」
(初めての関西への遠征になるが?)
「厩舎と育成牧場との間の往復というお勉強をこれまで何回もしているんですね。なので今回が初めての経験ではないですし、少し距離は長くはなりますけど、お勉強はずっとしてきていますので、あまり心配はしていないです」
(この中間の精神面での成長は?)
「この馬は競馬を1回使って放牧に出して気持ちをフワッとさせてリフレッシュさせてあげて、こちらに戻ってまた頑張りに来たよというローテーションをずっと取ってきています。前走から中3週ですが、競馬が終わってすぐに放牧に出して2週間ほど向こうでフワッとさせて、それからそろそろ競馬ですよという感じの状態で帰ってきています。そこから予定通りに来ました。いつもよりは少し短いですけど、きちんとメリハリはできているかなと思います」
(馬体重はどのくらいに?)
「今は450キロ台で、そんなに大きいわけでもなく、そんなに小さいわけでもないという感じで、そこから少しマイナスくらいになるのかなと思いますけど、許容範囲の中で仕上がっていると思います」
(輸送のスケジュールは?)
「明日厩舎周りをゆっくりと運動させてあげて、土曜日の早朝に輸送をかけるという形になると思います」
(
桜花賞は難しいレースと言われるが、理想の競馬やポイントは?)
「とにかく気持ち良く走らせてあげるということだと思うんですね。枠順や天候、馬場状態という
ファクターはあるとは思うのですが、気持ち良く当日を迎えさせてあげて、楽しいなという雰囲気で競馬に臨ませてあげると良い結果が出る可能性が高くなってくると思います。あとはライダーがそのような感じで乗ってくれたらなと思います。そして楽しいなと思ってもらえる形になるように一生懸命調整しています」
(手綱を取る
三浦皇成騎手については?)
「最初は彼ではないジョッキーで競馬に臨んでいましたけど、途中から彼に2回乗ってもらって、悔しい思いと良い思いと両方経験しています。彼も乗れていますし、馬の癖も良いところも全部把握していて非常にこの馬のことを勉強しています。最高のジョッキーが乗ってくれるので安心しています」
(最後にファンにメッセージを)
「初めて関西に遠征することになりました。少し小柄な馬ですけど、非常に切れ味のある良い馬です。当日皆さんになかなか良いねと言って頂けるように頑張りたいと思っておりますので、よろしくお願い致します」
(取材・文:佐々木祥恵)