今年の
桜花賞は2歳女王
ダノンファンタジーと、デビュー戦でその
ダノンファンタジーを一蹴した
グランアレグリアの再戦が大きな焦点のひとつ。過去に数々の万馬券を的中させ、“穴の万哲”の異名をとるスポーツニッポン・小田哲也記者が、上位人気が予想される2頭をそれぞれ
ジャッジしたうえで乱桜を大胆予言。競馬界きっての穴党記者が指名した、波乱を導く刺客とは?
まず
ジャッジしてもらうのは、新馬戦で
ダノンファンタジーを下し、牡馬相手の
朝日杯FSでも3着だった
グランアレグリアから。
「評価が難しい、というのが正直なところです。新馬戦で
ダノンファンタジーを負かした事実は見逃せない半面、当時のファンタジーの馬体重は442キロ。460キロで安定した秋以降を考えれば成長途上、栗東〜東京の長距離輸送も影響した感もあります。
続く
サウジアラビアRCは、メンバー分散の2歳重賞で8頭立て。2着
ドゴール以下のその後の成績から高評価しにくいですね。当時は鉄砲駆けVも利き、約4カ月ぶりの実戦はさほど抵抗感はありませんが、
朝日杯FSが果たして阪神JF以上のレベルだったか? 個人的には良くても「3番手」までの評価です」
と、穴党らしく辛らつな評価。一方の
ダノンファンタジーについては
「成長途上の新馬戦(2着)を除けば、馬体増の2戦目以降は完璧な戦績。阪神JF、
チューリップ賞で◎を打ったので有力候補と見ています。新馬戦で先着を許した
グランアレグリアとはこちらがアウェーの立場、当時の完成度の違いもあったと思います。実績を残すホームの阪神マイルなら、新馬とは逆の結果が出る可能性は高いはずです。
唯一の不安は、
チューリップ賞1着馬が過去10年で09年
ブエナビスタと14年
ハープスターしか勝っていない点。昨今のクラシック前哨戦は「使い分け」もあり、
ステップのなかでは最も重視される
チューリップ賞とて強力なメンバーは集まっていませんでした。
桜花賞は一気のメンバー強化。2走前の阪神JF自体は「辛勝」で抜けたV候補とは…」
と、1番人気が予想される2歳女王に対しても厳しめの
ジャッジ。では、それ以外に台頭してくる優勝候補がいるのだろうか。
「上記2頭を合わせた優勝確率は40%ぐらい? 第3の馬の台頭余地は十分あります。筆頭格は
クロノジェネシスでしょう。
クイーンCからの直行は確かに“魔のローテ”ですが、昨年
アーモンドアイが1月の
シンザン記念からVで、近年は
トライアルを使うことが王道とはいいにくくなっています。
フラワーCで◎を打った
エールヴォアも、まだ見捨てられません。
コントラチェックにスピード負けしましたが、当時は中山内回り1800の適性差も大きかったと思います。昨年10月の未勝利戦(阪神1800m)で1分46秒8の好時計V。阪神外回りの好内容は軽くは扱えません」
(文=スポーツニッポン記者・小田哲也)
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