以前は京都の開幕週に行われていたが、2012年に
マイラーズCと入れ替わる形で阪神の最終週に移ってきた。直線に坂がある阪神に替わったことで、より底力が要求されるようになった印象がある。
1.次代のスターが巣立っていくレース
過去10年の勝ち馬には、
アウォーディー、
ホッコータルマエ、
ゴルトブリッツというのちのGI/JpnIホースの名前が並ぶ。これからGI戦線に駆け上っていく勢いがある馬に有利で、過去10年の勝ち馬のうち7頭は前走を勝っての臨戦だった。
2.長い距離をこなすスタミナが問われる
阪神に移動して以降7年間の勝ち馬のうち、6頭までは1900m以上のレースからの距離短縮だった。唯一の例外である2015年の
クリノスターオーにしても、その時点でダート1900m以上の重賞を2勝していた。長い距離での実績は勝ち負けのための必須に近い条件だ。
3.
マーチS好走馬は不振
間隔的に
マーチSから臨戦する馬が少なくないが、時計のかかる中山とはレースの性質が異なるようで、
マーチSで好走してきた馬は苦戦を強いられている。阪神移動後の過去7年間で前走
マーチS組は[0-2-2-40]。連対した2頭は前走で4、11着と馬券圏内を外していた。
グリムは前走
名古屋大賞典でダート重賞3勝目をマーク。ダート路線における強い4歳世代の一角を占める存在だ。スピードと馬力で粘り込む競馬が持ち味で、2100mの
白山大賞典を圧勝しているようにスタミナも問題ない。この条件なら能力をフルに発揮できるはず。