■アドマイヤマーズを管理する友道康夫調教師

――前走の共同通信杯を振り返ってください。
友道　初めての1800mで距離の不安はあったんですけど。負けはしたんですけど、ちょっとこの馬の競馬じゃなかったというか、この馬の持ち味を発揮できる競馬ではなかったんでね。その分の2着だったと思います。パドックでも若干、初めての輸送ということもありましてイレ込んでいたんですけども、それよりも展開ですよね。

　この馬はもっと持久力を生かせるような感じの競馬に持ち込みたかったんですけど。前半スローで最後に瞬発力勝負の競馬になったので、ちょっとその分最後は負けたかなという気がしています。今回はGIですし、もう少しペースは上がると思いますので。本来の競馬にはなると思います。

――前走はプラス8キロでの競馬でした。
友道　この馬は見てもらってわかるとおり、お腹周りの無駄肉がつかない馬でプラス8キロは成長分で、トモとか胸周りに筋肉がついたのだと思っています。

――今回の馬体重は？
友道　そんなに大きな増減はないと思います。若干またプラスじゃないかと思うんですけれども、それも成長分だと思っています。

――この中間の調整は？
友道　いつものパターンで牧場のほうに戻しまして、(レースの)1か月くらい前に栗東のほうに戻して、ジョッキーにも乗ってもらってここまで順調に調教してます。調教は2週前(追い切り)にミルコ騎手に乗ってもらってしっかりやりまして、先週はうちの助手で3頭併せでしっかりやったんですけども。この2回の追い切りで馬のほうはしっかり出来上がったと思っています。

　今週は予定どおり坂路でやりました。雨で馬場も悪かったのでそんなに無理することなく53、4くらいで、終い息を整える程度という感じで乗ったんですけども、時計も時計どおりで来れましたし、動きもすごくいい動きだったと思っています。

――上積みは？
友道　ここが目標なのでしっかり仕上げてきたので、前走よりもいい感じで出られると思っています。

――初の中山は？
友道　この馬の持ち味は並んだときの勝負根性なので、そんなに競馬場とかコース形態とかは関係ないと思っています。

――重馬場は？
友道　力もあるような馬体をしていますので、少々渋っても大丈夫だと思っています。

――もう1頭の2歳王者との直接対決については？
友道　直接一緒に走ったことはないんですけれども、ずっとビデオやテレビは見ています。やっぱり…正直、強いですよね。

――どのあたりが？
友道　やっぱりアドマイヤマーズとは違ってね、追い出してからの反応というんですか、一瞬のトップスピードに入るときのスピードはやっぱり他の馬とは違うな、というところがあると思います。

――そのあたりを考慮しての対策は練っていますか？
友道　そこまでまだミルコジョッキーとも話していないんですけども、これから前日、当日と話して作戦立てます。

――最後に意気込みを。
友道　春のまず第一歩目の目標で皐月賞2000m、ここまで本当に順調に来ていますので、あとは皆さんの応援よろしくお願いいたします。

(取材・文：花岡貴子)