春の福島開催の締めくくりを飾る牝馬重賞。ローカル開催のGIII戦ながら、
ヴィクトリアマイルへの
ステップレースの役割があって、1着馬には優先出走権が与えられる。2017年の
ヴィクトリアマイルで11番人気2着した
デンコウアンジュ、2015年に18番人気3着した
ミナレットは、いずれも
福島牝馬Sを
ステップにしていた。
1.上がり馬は苦戦
過去10年(新潟開催の2011年を含む)、前走で条件戦を走っていた馬の勝利は皆無で、前走でオープン特別を使われていた馬も未勝利。牝馬重賞には珍しく、上がり馬にハードルが高いレースで、重賞を使われてきた馬が中心になる。
2.
中山牝馬Sの再戦だが
過去10年の勝ち馬のうち8頭が前走で
中山牝馬Sを使われていた(出走取消だった
スイートサルサを含めれば9頭)。また、2着も7頭までが前走
中山牝馬S組。ただし、2018年の勝ち馬
キンショーユキヒメは
中山牝馬Sで7着、2017年の勝ち馬
ウキヨノカゼは6着、2着馬
フロンテアクイーンは8着と、
中山牝馬Sでは掲示板を外していた。他の
ステップで好走してきた馬よりも、
中山牝馬S凡走組の巻き返しに妙味がある。
3.距離以上のスタミナが要求される
2018年7番人気1着の
キンショーユキヒメは、それ以前に芝2000mで3勝を挙げていた。2017年4番人気2着の
フロンテアクイーンは芝2000mの
紫苑Sで3着した実績があり、2016年15番人気1着の
マコトブリジャールは芝2000mで2勝、2015年3番人気1着の
スイートサルサは芝2000mの
愛知杯で3着、9番人気2着の
リラヴァティは芝2000mで2勝。春の福島最終週でスタミナを要する馬場状態になりやすいので、1800mより長い距離での実績を持つ馬に注目したい。
ランドネは前走
中山牝馬Sで13着に大敗したが、勝負どころから動きにくい場所に入ってしまって消化不良の一戦だった。芝2000mではこれまで[1-0-2-2]、
紫苑Sと
愛知杯で3着してGIの
秋華賞でも6着と、長めの距離での実績も十分。今回は頭数が落ち着きそうなので、前走の二の舞になる事態は考えにくい。巻き返しに期待したい。