テンポイント、
シンボリルドルフ、
ディープインパクトなど、日本競馬史を代表する数々の名馬がその優勝馬に名を連ねている由緒あるレース。非常にタフなレースであり豊富なスタミナが要求されるのは当然だが、近年ではスピードも同時に要求され、スタミナ一辺倒では攻略できなくなってもきている。
1.内枠有利
京都の外回りコースは3コーナーに高低差約4mの坂がある。
天皇賞・春はこの坂を2回通る非常にタフなレースだ。2週目の坂の下りを利用したロングスパート勝負になりやすく、道中での折り合いやスパートのタイミングというのも非常に重要になってくる。外々を回ると単純に距離損にもなるし、仕掛けどころも難しく不利となる。過去10年で一枠が5勝。圧倒的に内枠有利と言っていいだろう。
2.乗り替わりは苦戦
過去10年の連対馬20頭中、鞍上が継続騎乗だった馬は14頭と好成績。乗り難しいコースの長丁場ゆえ、騎手がその馬に乗り慣れているというのも一つのアドバンテージだ。昨年
シュヴァルグランで2着したH.ボウマン騎手、15年に
ゴールドシップで1着した
横山典弘騎手は乗り替わりだが、過去に騎乗した経験はあった。
3.基本的には前有利も
最後の直線が平坦な京都。基本的には前が有利なコースだ。しかし、過去10年で4角先頭から押し切ったのは
キタサンブラックと
ビートブラックのみ。前者はGIを7勝するほどの名馬であり、後者は展開を完璧に味方につけた石橋騎手の好騎乗。逃げ切りは一筋縄ではいかないと考えておいた方が良いだろう。
エタリオウは前走の
日経賞を2着。5か月ぶりの実戦ということを考えれば悪くない内容だった。スタミナに問題はないし、今回の舞台に替わるのは歓迎だろう。これまで1勝しかしていないにも関わらず2着は7回しているという
シルバーコレクターだが、それを払拭する結果を期待したい。