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不良のダートでスピード見せたゴールドクイーン/かきつばた記念回顧(斎藤修)

  • 2019年05月02日(木) 18時00分
 馬体重減の影響もあってか前半から行きっぷりが悪く最下位に沈んだリエノテソーロは別として、JRA勢4頭が上位を独占。ダートグレードで掲示板内以上がある地方馬3頭が5〜7着。実績的に劣る最軽量ハンデ51kgの地元馬が8着以下と、能力差がはっきりと示される結果となった。

 その要因は、降り続いた雨の不良馬場にあったといえそうだ。

 行く気を見せたのはウインムートだったが、外から気合をつけてゴールドクイーンがハナをとった。結局そのまま逃げ切るのだが、前半800mを48秒ちょうどというハイペースで逃げ、最後までほとんど脚色は衰えることなく後半600mを37秒1で上がった。で、勝ちタイムの1分25秒1は、過去10年でも2014年にコーリンベリーが逃げ切ったときと最速タイで、1999年の第1回からでも3番目に速いタイムでの決着だった。

 余談になるが、名古屋1400mのコースレコードは、2002年のこのレースを制したサウスヴィグラスによる1分23秒9。それが良馬場でマークされたということでは、あらためてサウスヴィグラスの凄さがわかろうというもの。

 話を戻す。ゴールドクイーンは後続を寄せ付けないまま逃げ切り。3番手の内を追走したヤマニンアンプリメが2馬身半差で2着。テーオーヘリオスは位置取りを守ったまま3着だが、2着からは3馬身差。2番手追走からバテて4着だったウインムートは3着から7馬身差。行けるだけ行って、力尽きた馬から脱落していくというサバイバルレースで、まるでアメリカのダート戦のようだった。JRA上位4頭だけでも2秒7もの差がつき、実力差以上に着差が開いたのは、雨の不良馬場ゆえだろう。

 地方馬では、JRAの4頭に食らいついていったのが高知のサクラレグナム。3コーナーあたりまでは4番手のテーオーヘリオスについていけたが、最後は脚が上がって6着。一方で、サクラレグナムを含めて前5頭からは離れた7、8番手を追走した兵庫のキクノステラには終いの脚が残っていて地方最先着の5着。JRA勢に対してやや力の劣る地方馬は、真っ向勝負を挑むかどうかによって着順が前後する。

 昨年3歳時には芝1200mの葵Sを制していたゴールドクイーンだが、ダートでもそのスピードを見せ、地方初参戦でのダートグレード初制覇となった。先々の目標は、今年は浦和1400mが舞台となるJBCレディスクラシックとのことのようだ。ちなみに、同日に行われたしらさぎ賞(浦和1400m)を制したタイセイラナキラ(大井)もJBCレディスクラシックが目標になるという。コース形態から、初めて短距離のカテゴリーで争われることになるJBCレディスクラシックは、例年とはかなり違った顔ぶれの争いとなりそうだ。

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