馬体重減の影響もあってか前半から行きっぷりが悪く最下位に沈んだ
リエノテソーロは別として、
JRA勢4頭が上位を独占。ダート
グレードで掲示板内以上がある地方馬3頭が5〜7着。実績的に劣る最軽量ハンデ51kgの地元馬が8着以下と、能力差がはっきりと示される結果となった。
その要因は、降り続いた雨の不良馬場にあったといえそうだ。
行く気を見せたのは
ウインムートだったが、外から気合をつけて
ゴールドクイーンがハナをとった。結局そのまま逃げ切るのだが、前半800mを48秒ちょうどというハイペースで逃げ、最後までほとんど脚色は衰えることなく後半600mを37秒1で上がった。で、勝ちタイムの1分25秒1は、過去10年でも2014年に
コーリンベリーが逃げ切ったときと最速タイで、1999年の第1回からでも3番目に速いタイムでの決着だった。
余談になるが、名古屋1400mのコースレコードは、2002年のこのレースを制した
サウスヴィグラスによる1分23秒9。それが良馬場でマークされたということでは、あらためて
サウスヴィグラスの凄さがわかろうというもの。
話を戻す。
ゴールドクイーンは後続を寄せ付けないまま逃げ切り。3番手の内を追走した
ヤマニンアンプリメが2馬身半差で2着。
テーオーヘリオスは位置取りを守ったまま3着だが、2着からは3馬身差。2番手追走からバテて4着だった
ウインムートは3着から7馬身差。行けるだけ行って、力尽きた馬から脱落していくというサバ
イバルレースで、まるでアメリカのダート戦のようだった。
JRA上位4頭だけでも2秒7もの差がつき、実力差以上に着差が開いたのは、雨の不良馬場ゆえだろう。
地方馬では、
JRAの4頭に食らいついていったのが高知の
サクラレグナム。3コーナーあたりまでは4番手の
テーオーヘリオスについていけたが、最後は脚が上がって6着。一方で、
サクラレグナムを含めて前5頭からは離れた7、8番手を追走した兵庫の
キクノステラには終いの脚が残っていて地方最先着の5着。
JRA勢に対してやや力の劣る地方馬は、真っ向勝負を挑むかどうかによって着順が前後する。
昨年3歳時には芝1200mの
葵Sを制していた
ゴールドクイーンだが、ダートでもそのスピードを見せ、地方初参戦でのダート
グレード初制覇となった。先々の目標は、今年は浦和1400mが舞台となる
JBCレディスクラシックとのことのようだ。ちなみに、同日に行われた
しらさぎ賞(浦和1400m)を制した
タイセイラナキラ(大井)も
JBCレディスクラシックが目標になるという。コース形態から、初めて短距離のカテゴリーで争われることになる
JBCレディスクラシックは、例年とはかなり違った顔ぶれの争いとなりそうだ。