「
ヴィクトリアマイル・G1」(12日、東京)
“豪州の若き天才ジョッキー”。そんな触れ込みはホンモノだった。
ダミアン・レーン騎手(25)は、来日1週目から名刺代わりとばかりに、
新潟大賞典(
メールドグラース)を含む5勝をマーク。先週のNHKマイルCではJRA・G1初騎乗も果たした。今週からは3週連続で、騎乗停止となったルメールの代役としてG1に参戦。いずれも有力馬とあって、その存在が大きく注目されることは必至だ。
先週のNHKマイルCで
グルーヴィットに騎乗。4番人気で10着と敗れたものの、日本でのG1初騎乗を終えたレーンは「楽しかった。非常にファンが多く気持ちも熱いので、雰囲気がすごく良かった」と振り返る。
09年にデビュー。14年に祖国オーストラリアのク
ラークチャリティーCでG1初制覇を飾った。17年には日本から移籍した
トーセンスターダムをG1・2勝(トゥーラックH、エミレーツS)へ導くなど、積み上げたG1勝利数は15に到達した。
そんな“若き天才”に、思わぬチャンスが舞い込んだ。NHKマイルCに
グランアレグリアで挑んだルメールが騎乗停止に-。今後のG1で数多くの有力馬の騎乗依頼を受けていただけに、競馬界には衝撃が走った。そんななかで今週は
ノームコア、来週の
オークスは
コントラチェック、さらに2週後のダービーでは、2冠が懸かる
皐月賞馬
サートゥルナーリアへの代役騎乗依頼を受けたのだ。
さすがに「
ルメール騎手の騎乗停止は、彼にとって残念な結果ですが…」と前置きしながらも、「オーナーや関係者から依頼が来たことには、非常に感謝しています」と周囲の期待に応える構えだ。
G1連戦の舞台となる府中に、「フェアなコースでいい競馬場」と好印象を抱く。代役から主役へ。立場が変わる時間は、そう必要ないだろう。
提供:デイリースポーツ