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ヴィクトリアマイル・G1」(12日、東京)
信念を貫き通して、復活Vへと導く-。骨折明けで7カ月ぶりとなる
ソウルスターリングは10日朝、美浦坂路を1本駆け上がった。藤沢和師は「状態がいいから頑張ってくれるはず。雰囲気もいいしワクワクしている」と上機嫌だ。枠番抽選では外めの8枠16番に決定したが、「人馬ともにベテランで、問題はない。ユタカなら、そつなく乗ってくれるはず」と名手・
武豊に全幅の信頼を置く。
ヴィクトリアマイルの第1回覇者は、師が手掛けた
ダンスインザムードだった。デビューから4連勝で
桜花賞馬となったものの、そこから2年余りも勝てない日々が続いていた。現状の
ソウルスターリングとリンクするところが多い。「スタートが良くて、たくましい馬。スランプもあったけど実力もあった」とかつての愛馬の活躍ぶりを懐かしんだ。
復活Vへ、名伯楽の秘策はあるのか。「連勝してきた馬が負けると、人間が迷路に入ってしまう。恐らく特別な方法はない。ダンスの時も、健康な状態だと確認しながら使って、初歩に戻って立て直してきた」。原点に立ち戻ってこそ、次への一歩が開かれると力説する。「毎回これで終わりじゃなく、またいい時があるだろうからって。常に余裕を残しながら、追い込むことはない」と続けた。
“馬優先主義”の信念のもと、今回も大一番へ挑む。令和元年の
メモリアルレース。歴史は繰り返す。
提供:デイリースポーツ