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【勝負の分かれ目 ヴィクトリアマイル】レーン騎手の冷静なエスコートで、ノームコアがスーパーレコードの激戦を制す

  • 2019年05月12日(日) 20時00分
 汗ばむほどの陽気のなか行われた第14回ヴィクトリアマイルは、スーパーレコードの飛び出す激戦となった。

 横山典弘アエロリットが、ゲートを出て1ハロンを過ぎてからハナに立った。同馬は前半800m44秒8、1000m通過56秒1という速い流れをつくり出した。

 石橋脩が乗る1番人気のラッキーライラックは好位につけた。

「今日はある程度出して行ってから、ペースを見て(立ち回り方を)決めようと思っていました」と石橋。

 ダミアン・レーンのノームコアはそのラッキーライラックの真後ろの馬群のなかにいた。

「スタートがよく、最初にいいポジションを取ることができました。ラッキーライラックは、レース前から、マークすべき馬としてリストに入れていました。道中の手応えはとてもよかったです」とレーン。

 福永祐一プリモシーンは、それらを前に見ながらレースを進めた。

「五分のスタートを切ることができた。やりたい競馬はできました」と福永。

 アエロリットが3馬身ほどのリードを取ったまま4コーナーを回り、直線へ。

 ラスト200mを切ってもアエロリットが先頭のままだ。

「自分の競馬をして、よく頑張ってくれました」

 横山がそう言ったように、この馬自身、上がり3ハロンを34秒8でまとめ、コンマ4秒差の5着となった。

 ラスト100mほどのところで、クロコスミアラッキーライラックノームコアプリモシーンが横並びになって伸びてきて、外からアエロリットをかわし、激しく叩き合った。

 大激戦を制したのはノームコアだった。

 1分30秒5の驚異的なレコードタイムが掲示されると、場内がどよめいた。

「直線では、スペースがあるか心配だったけど、進路さえ確保できれば勝ち負けになるという自信がありました」

 そう振り返ったレーンは、直線で前が塞がっても慌てず、エンジンをふかしながらスペースができるのを待ってスムーズに馬1頭ぶんほど外に持ち出し、目一杯に追った。

「まだまだ成長する馬だと思う。今日はペースが速かったのも合っていました」

 萩原清調教師は、「実績のある騎手だし、彼の感覚で競馬をしてもらおうと思い、任せることにしました」と、レース前に乗り方などの指示をしなかったという。

 次の最終レースも勝ったレーンは、この日3勝。前日4勝しているので、週末で7勝の固め勝ちとなった。

 JRA・GI初制覇を遂げたオーストラリアの若き名手の今後が楽しみになった。

(文:島田明宏)

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