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【勝負の分かれ目 オークス】いくつもの「初」克服したラヴズオンリーユーの強さ。夢がさらに膨らむ歴史的勝利

  • 2019年05月19日(日) 19時00分
 最後の直線、先行した津村明秀カレンブーケドールが抜け出し、流れ込みをはかる。

「折り合いがついて、イメージどおり自分の競馬ができました」と津村。

 直線なかほどまでカレンブーケドールがこのまま押し切るかに見えたが、外からミルコ・デムーロラヴズオンリーユーが猛然と伸びてくる。

「4コーナーで前の馬がフラフラしていたので、思ったより後ろになった。届かないかなと思って心配したけど、馬がひとりで伸びた。今日初めて本気で走った。上がりはずっと伸びていた。素晴らしい」とデムーロ。

 ラヴズオンリーユーは、ラスト100mあたりで、内のカレンブーケドールに並びかけ、体半分ほど前に出た。カレンブーケドールも食い下がる。

「今回、手応えは感じていました。並ばれて、普通ならあのまま離されるんだけど、頑張ってくれた」とカレンブーケドールを管理する国枝栄調教師。

「直線が長かったです」と津村。

 最後は2頭のマッチレースとなり、ラヴズオンリーユーが首差でカレンブーケドールを抑え、80代目のオークス馬となった。

「第70回のダービーを(ネオユニヴァースで)勝ったので、第80回のオークスを勝てて嬉しい」と、クラシック完全制覇を果たしたデムーロは笑顔を見せた。

 兄のリアルスティールはクラシックを勝てなかったが、同じ厩舎の妹が夢を叶えた。

「道中の位置取りはあれぐらいだと思っていました。勝負どころから加速するのに時間がかかりましたが、これまでもそれは同じで、だからこそ距離がもつのだと思います」と管理する矢作芳人調教師。

 2月に細菌が入って脚が腫れたときは、春を完全に休ませようかと悩んだこともあったという。

 初のGI参戦、初の長距離輸送を経ての関東といったハードルを乗り越え、2006年カワカミプリンセス以来13年ぶり、史上5頭目の無敗のオークス馬となった。

「牝馬でこれだけ堂々としているのは珍しい。やはり、海外に行ってみたいですね」と矢作師。夢がさらに膨らむ、歴史的勝利であった。

(文:島田明宏)

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