現在の
日本ダービーは“究極の瞬発力勝負”だといっても過言ではありません。それどころか、現代3歳牡馬のクラシック戦線は、基本的にほとんどが瞬発力を競うレースなのです。
スローペースの新馬戦からはじまり、少頭数の主要重賞を経て頂点たる
日本ダービーまで、一貫して瞬発力を競うレース構成。瞬発力より持久力を問われる2〜3歳重賞は、
皐月賞などごく少数しかありません。
余談になりますが、ダービーで必要とされる“究極の瞬発力”は古馬GIではあまり必要とされないため、瞬発力適性に比重を置いたダービー馬、つまり“ダービーだけの1冠馬”は、古馬(4歳以上)になると苦戦が続くことになります。
ポイントはダービーの直前に、最重要
ステップとして
皐月賞が行われることです。
皐月賞とダービーはまったく適性が違うレースであるにも関わらず、成績としては連続性が求められ、その不協和音がダービーでの波乱につながる年もあるのです。
ただ、今年は瞬発力を売り物とする人気馬が難なく
皐月賞をクリアしてしまいました。むしろ、ラップギア適性値を見ると、
【瞬発1:平坦2:消耗0】
エメラルファイト【瞬発2:平坦2:消耗0】
ダノンチェイサー【瞬発1:平坦1:消耗0】
レッドジェニアル【瞬発1:平坦3:消耗0】
ロジャーバローズ のように、
皐月賞以外を
ステップとする伏兵陣の瞬発力不足が目立ちます。ダービーは基本的に【瞬発3:平坦0:消耗0】のように、瞬発力で勝負する馬のレース。それを念頭に置くところから、予想をスタートすることになります。
(文=岡村信将)
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