GIの多頭数出しは
池江泰寿厩舎のお家芸。今年のダービーは
ダノンチェイサーが直前で回避したものの、
クラージュゲリエと
サトノルークスの2頭は無事
日本ダービーに駒を進めることができそうです。そして、池江師はこの2頭いずれも「正攻法で一発逆転を狙う」と話していますよ。
クラージュゲリエは
皐月賞では5着に終わりました。
「しっかり折り合って正攻法の競馬をしての5着でしたね。成長を感じます。ダービーに向けて今の状態は
皐月賞以上まで持ってこれたと思っています」
2歳から3歳にかけての成長が著しく、今がまさに充実期です。
「2歳のころはホントにヤンチャで。かなり難しいところがありましたが、3歳になったらすっかり優等生になりました。折り合い面も優秀で、以前のヤンチャさを思うと心配になるくらい精神的に成長しています。
もちろん、肉体面でも牡馬らしい体になっています。何と言っても父(
キングカメハメハ)も母の父(
タニノギムレット)もダービー馬なのでね。そういう血がレースで爆発してくれれば良いかなと思っています。何とか一発逆転を狙っていますので、ぜひ注目して下さい」
もう1頭の
サトノルークスは
皐月賞は初めての多頭数を捌ききれずに14着に敗退しました。
「ゲートは五分に出ましたが、やはり多頭数に馬が物怖じしたのでしょうかね。いつものポジションが取れず、後方からの競馬になってしまいました。馬場状態も展開も前の馬が有利なレースだったので不完全燃焼に終わりました」
今度は広い東京コース。しっかりレースで完全燃焼して欲しいものです!
「中山の2000mよりは絶対いい条件。センスがあって競馬が上手なので、正攻法の競馬ができればと思っています。能力は上位の馬にも引けをとらないと思っていますし、何とか
サトノルークスでも一発を狙っています」
結構、物事をはっきりお話しする池江師が「一発逆転を狙うから注目して」とここまで言い切ることはそうそうないこと。虎視眈々と逆転を狙う池江厩舎は怖いですよ!
(取材・文:花岡貴子)