春のGI戦線も佳境に突入。いよいよ
クライマックス、
日本ダービーを迎えます。今年の
皐月賞は上位3頭が大接戦で、3強という見方が一般的。ですが、3歳戦、とくにクラシックは成長比べですから、
サートゥルナーリアの1強ダービーになる可能性は否定しません。前走で理由なき敗戦を喫した馬は、通用しないからです。
今年の
皐月賞は、過去15年を振り返っても比較的レベルが高い年。そのうえ、
青葉賞、
京都新聞杯、
プリンシパルSなどのダービー
トライアルや前哨戦のレベルが低く、どれも
皐月賞に匹敵するまでのPP指数(※)の高い決着になりませんでした。
※レースの入線タイムを基準にして、各馬の走破タイムの価値(能力)をポイント化した指数
これを踏まえると、
サートゥルナーリアが勝つ可能性もあるし、当然、同タイムの
ヴェロックスも
ダノンキングリーも勝つチャンスがあるでしょう。普通に考えて、3強共倒れの可能性は低いと見ていますが、それでも穴が開くときは開きます。
では、こういう場合、どのような穴馬で一発逆転を狙えばいいのかというと、キャリアの浅い馬です。2007年を例にお話ししましょう。
ウオッカが64年ぶりに牝馬として優勝したこの年は、
桜花賞の決着指数ばかりが高く、
皐月賞をはじめ、他路線が平凡。
ウオッカが勝つ可能性はかなり高いと見ていたのですが、キャリア2戦目で比較的レベルが高かった
弥生賞で2着と好走した、
ココナッツパンチが非常に厄介な存在でした。
ココナッツパンチが出走してきていたら、
アサクサキングスを対抗にできなかったかもしれません。
結局、
ココナッツパンチはダービーを除外となり、
目黒記念に出走。すると、次走の
宝塚記念で3着と好走した
ポップロックを相手に、同タイムのクビ差2着と好走しました。斤量51kgのアドバンテージを考慮しても、
日本ダービーで2着はあったかもしれない指数で走ったのです。
このようにキャリアの浅い馬というのは、レース経験が豊富な馬に比べて上昇度が大きいもの。今回の
日本ダービーで大勢逆転を狙うのであれば、キャリアの浅い時点でハイレベルなレースをしている馬に尽きます。
(文=山崎エリカ)
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