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【宝塚記念予想】負けないオンナは悲願のGI制覇に挑む“最強の一勝馬”エタリオウをどう見るか?/JRAレース展望

  • 2019年06月22日(土) 12時02分
 父のステイゴールド以上に勝てないエタリオウ菊花賞を含めて重賞で2着4度の実力は、とても1勝馬のそれではありません。この事実を父のサクセスストーリーと重ね合わせ、魅力的に語る競馬ファンも多いですが、「最強の一勝馬」というのは有難くないレッテルであることもまた事実。

 しかし宝塚記念は、これまでのGI勝ちのなかった馬が勝つケースが少なくなく、悲願成就の舞台になることも多いGI。実際に過去10年を見ても、宝塚記念で悲願のGI制覇を達成したのは2010年ナカヤマフェスタ、2011年アーネストリー、2015年ラブリーデイ、2018年ミッキーロケットの4頭。

 このうちラブリーデイ以外の3頭はGI制覇が宝塚記念のみで、一昨年の覇者サトノクラウンも前年の香港ヴァーズこそ優勝していたものの、国内GIはこのレースだけでした。

 宝塚記念で、なぜこのような現象が起こるか。一番の理由は宝塚記念が梅雨に行われるため、力のいる馬場で行われることが多いこと。年によっては馬場の内側が悪化している場合もあり、今開催も開幕週から時計を要しており、その傾向はほぼ変わっていません。

 また、昨年のように馬場の内側が悪くなかったとしても、阪神芝2200mは最初の1コーナーまでの距離が約525mもあるので、内枠の優位性はありません。多少出遅れたとしても、挽回するには十分な距離もあります。

 宝塚記念は持久力勝負になりやすいために、高速馬場の東京や京都の直線でジリジリのタイプでも、ロングスパートできれば通用します。仮に出遅れたとしても、前半ペースが速くなければ、最初の1コーナーまでに挽回することが可能。逆に逃げ馬がペースを引き上げていけば、先行馬が失速しやすくなるため、後方のままでもチャンスがあるのです。

 ただし、出遅れを挽回するために無理して脚を使っていい位置を取り、その位置から最後まで押し切るには、かなりの持久力が必要になります。仮にエタリオウが2014年の覇者ゴールドシップのような持久力の持ち主ならば、メイショウテッコンが逃げ切ったどスローの日経賞は勝っていた可能性が高いのではないでしょうか?

 日経賞時のエタリオウはやや出遅れ、後方待機から向正面で位置を上げて、3コーナーではメイショウテッコンに並びかけていきましたが、そこで返り討ちに遭い、むしろラスト1Fでメイショウテッコンに突き放されました。本当に持久力の優るタイプならバテずに伸びて、メイショウテッコンを差し切っていたはずです。

 確かにエタリオウ日経賞時が休養明けであり、本調子ではなかったとも受け取れますが、過剰人気馬にロマンを追い求めるのも危険でしょう。悲願のGI制覇を求めるならば、触手の動く穴候補は他にもいそうです。
(文=山崎エリカ)


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