夏競馬の醍醐味といえば、馬券的には3歳馬と古馬との対決。とくに3歳馬の古馬重賞成績は、そのまま世代のレベルに直結するので(詳しくは年末の
有馬記念予想に記します)、早くから注目しておきたい情報です。今回は
CBC賞を絡め、3歳馬に関するデータを提示してみましょう。
まず夏季重賞における3歳馬ですが、これがかなり面白いデータとなっておりまして、2001年以降、6月〜8月末の平地古馬重賞を見てみると
3歳牡馬 144戦[5-11-11-117]
勝率 4% 単勝回収率 34%
3歳牝馬 117戦[15- 8-11- 83]
勝率13% 単勝回収率152%
という傾向が表れています。3歳牡馬は2018年に
ブラストワンピースが
新潟記念(GIII)を快勝しているのですが、それは9月になってからの話。夏季重賞の勝ち馬は2011年
リアルインパクト、さらには2006年
アドマイヤムーンまで遡らなければならず、ハッキリいってしまうと3歳牡馬は“買ってはいけない”存在となっています。
それに対して、3歳牝馬は“目をつぶって全部買い”で済ませられるほどの好成績。1000mから2000mまで全方位に隙なし、夏季重賞で3歳牝馬を嫌う要素は何もないのです。
ところが、夏季重賞でもこの
CBC賞に限っては別の話。コースが改修された2012年以降、3歳馬が11戦[0-0-0-11]とサッパリ。牝馬に限っても、2014年
ベルカントの1番人気5着が最高で、5戦[0-0-0-5]。単に11戦で3着すらないというだけではなく、着順が人気を上回った馬さえ1頭たりとも存在しないのです。
今週の
CBC賞、前述したまったく相反するデータを踏まえて、最終的にどう判断するべきか。そこで問われるのが予想センスというモノでしょう。上位人気の3歳牝馬
アウィルアウェイが買いか消しか、それこそ真逆の判定になってしまうのですから。
余談になりますが、2011年6月に54キロを背負って重賞どころか
安田記念(GI)を勝ってしまった3歳
リアルインパクト。新馬勝ち以降負け続けてからの人気薄での勝利だっただけに、当時は「どういうこと!?」ぐらいの感想しかなかったのですが、こういった3歳牡馬のデータを踏まえて考えると、今さらながらとんでもない偉業だったのだと考えさせられますね。
(文=岡村信将)
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