サマー2000シリーズの開幕を飾るハンデ重賞。高頻度で10番人気以下の穴馬が馬券に絡んできており、非常に難解な一戦だ。持続力を要する福島2000mという舞台で行われ、王道とは異なる適性が求められやすいのも波乱の一つの要因か。
1.ハンデの重い馬が中心も
過去10年の成績を負担重量別に見てみると、斤量57kg以上だった馬が5勝を挙げ複勝率29.7%と最も好成績。それだけではなく、斤量55kg以下かつ10番人気以下だった馬が8頭馬券に絡んでいることにも注意しておきたい。
2.前走先行していた馬は不振
このレースは中央場所など広いコースで差し届かなかった馬が巻き返してくるシーンが多い。過去10年で前走4角2番手以内だった馬は2頭しか馬券に絡んでおらず、いずれも3着止まり。前走逃げ・番手だった馬は割り引いた方が良さそうだ。
3.時計の出方で過去実績の信頼性が変わる
過去10年で1分58秒台の決着となったのは5年。そこで馬券になった15頭中、勝ち馬5頭を含む9頭には過去に重賞を勝った経験があった。しかし2分以上の勝ち時計を要していた他の5年で馬券になった15頭においては、過去に重賞勝ちがあったのは5頭のみで勝ち馬は1頭しか出ていない。パンパンの良馬場でなければ実績はあまり役に立たなくなる。
クリノヤマトノオーは初めての古馬重賞挑戦となった前走の
新潟大賞典で6着。これまで上がりの掛かるレースでの好走が多かったことからも、レース上がり33.7では差し届かなかったのもやむを得なかったと言える。前走より適性のありそうなここで好走を期待したい。