スマートフォン版へ

コズミックフォース復活へ 国枝師が着手したメンタル面の改造/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2019年07月18日(木) 18時30分
巴賞(12着)は追走に苦労したが、函館記念(2着)では楽に2番手に行けた。それがマイネルファンロンの最大の好走要因だろうな。函館は千八と二千じゃまったく別物。2角までの入りが全然違うんだもん」

 週明け(16日)の美浦で、手塚貴久調教師が先週の結果をしみじみと分析していた。もとから巴賞は叩き台としての出走であったが、それでも結果にこれだけ落差を生むのはコース形態のなせる業か。思えば今週の福島日曜メイン・福島テレビオープン(芝1800メートル)も、かつては(レース名・吾妻小富士オープン時代を含めて)七夕賞の前哨戦として開幕週に組まれたが、勝ち馬が七夕賞を制した例は皆無。たかが1ハロン、されど1ハロン。それがローカル競馬場の興味深い特性であるのだろう。

 さてその意味で今週注目したのが、昨年のダービー3着馬コズミックフォース。中長距離路線を歩んできた同馬が、6か月半ぶりの復帰戦に福島テレビオープンを選択したのが気まぐれや酔狂であるわけがない。

中山金杯の走りを見ると、自分で競馬をやめている感じなんだよな。今回はテンにせかさず、少し距離を短くしてしまいを生かす競馬をさせるつもりなんだ」

 ダービー3着以降、7、15、13着と不振にあえぐ同馬の打開策として、管理する国枝栄調教師が着手したのはメンタル面の改造だ。もとより母ミクロコスモスは千六の距離を主戦場としたマイラー。ダービー3着の幻影を引きずらず、短めの距離で集中力をキープするのがベターという決断は、おそらく的を射ている。担当する藤井寿雄助手は復活への手応えをこう告げた。

「深管の不安で復帰が遅れたが、むしろリセットするにはちょうどいい休養だったかもしれません。ダービー以降はずっとテンションが高く、エキサイトした感じでしたが、今回はそれがなく馬がすごく落ち着いている。体も太め感なく、調教ではゴーサインにしっかり反応できています。小回りばかりはやってみないと分かりませんが、この相手なら結果を出して先を見据えたいところですね」

 マイネルファンロンも振り返れば、3歳春にはスプリングS3着から皐月賞に駒を進めた素材。クラシック路線を歩んだ姿がダテではないことを、今週はコズミックフォースがローカル舞台の特性を利して示す番である。

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

東京スポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す