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レパードS・G3」(4日、新潟)
歴史的勝利に夏の新潟が沸いた。10番人気の
ハヤヤッコが、直線で力強く伸びてV。白毛馬として初のJRA重賞制覇を達成した。オーナーは7月30日に急死した
ディープインパクトと同じ金子真人氏。同馬の追悼競走を、くしくも同じ勝負服の3歳馬がモノにした。
白い馬体が力強く先団へ迫るたびに、ファンの歓声が沸き上がる。ゴール前のデッドヒートに参加した5頭の中から、10番人気の
ハヤヤッコがラ
イバルをねじ伏せた。白毛馬として、JRA重賞初制覇の偉業。30日に急死した
ディープインパクトの「追悼競走」と銘打たれたG3を、くしくもディープと同じ金子真人オーナーの所有馬が制した。
道中は後方を追走。直線に入ると力強く伸びて、前方集団を一気にのみ込んだ。歴史的勝利を見届けた国枝師は「田辺君がよく考えてくれた。先行しようかと話していたけど、ペースが速いから自分の位置から外に出して、スムーズに走らせてくれた」と鞍上の好判断を絶賛した。
この勝利により、田辺は重賞騎乗機会4連勝を達成。自身の記録には「何が起こるか分からないから、浮かれないように」と気持ちを抑えていたことを明かし、白毛馬による重賞初Vには「乗れる機会も少ないし、乗れるだけでもうれしいのに、重賞を勝たせてもらって。歴史に名が残るのは光栄です」と喜んだ。
レース前は2勝クラスで抽選の身だったが、この勝利で大舞台出走への第一歩を力強く踏み出した。先月25日に新潟競馬場入り。現地での調整を選択したことも、功を奏したと言えるだろう。今後については未定だが、「この先もダート。使うレースは限られてくるし、オーナーと相談していく」と話した。
祖
母シラユキヒメ-
母マシュマロと紡いできた白毛のDNA。JRA重賞ホースとなったことで、アイドル的人気はさらに加速するに違いない。「さすが金子さんの馬。本当にかわいい」と指揮官。ルックスと実力を兼ね備えた3歳牡馬が、秋の大舞台へ殴り込みをかける。
提供:デイリースポーツ