真夏のマイル決戦、
関屋記念。新潟競馬場外回りの直線は約659m。向正面の直線距離も約550mほどあり、都合1200m、75%ほどが直線で構成されるコース。そのせいか毎年のように速い時計での決着が続いており、それに対応できる頑強さが要求されるレースとなっています。
“頑強なスピード”といえばGI
安田記念にも通ずるものがあり、同年の
安田記念を使われた馬の好走が目立つレースでもあります。
2002年の勝者
マグナーテンから2015年に勝った
レッドアリオンまで、このパターンの勝ち馬を挙げるだけでも、ざっと7頭。2001年以降、延べ出走頭数27頭で[7-2-2-15]、勝率26%、単勝回収率308%の好成績となっているのです。
だからといって、今年の
安田記念に出走した
ロードクエストや
エントシャイデンを買うぞと息巻くのは早計かもしれませんが、そういった傾向があることは理解しておいても損はないはず。
例えばの話、
安田記念と
関屋記念の過去10年ラップなどを並べてみると、そこから何か見えてくるものがあるかもしれません。
ここではそれぞれのラップの掲示は割愛しますが、つまり“
安田記念に出走した馬が有利”で完結するのではなく、“
安田記念に出走した馬がなぜ有利なのか”を考えていくことが重要になってくるのです。
その理由を紐解いてゆけば、
安田記念組に限らず、
関屋記念で真に狙うべき馬が見えてくるはず。データとして示された事実から、さらにその先を推測していく。それこそが
競馬予想の神髄ではないでしょうか。
(文=岡村信将)