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新馬戦も強い友道厩舎の秘密/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2019年08月14日(水) 21時10分
 先週日曜の札幌芝2000メートル新馬戦を制したブラックタイド産駒エカテリンブルク(牡・友道)は入厩当初から評価の高い馬だった。

「これはウチのキタサンブラックになりますよ。まだ芯が入っていないけど、キタサンブラック同様、馬体が素晴らしい」と絶賛していた大江助手はシュヴァルグランに帯同して英国に行ってしまったのだが…。数週間前までの函館出張で調教をつけていた安田助手が栗東に戻ってきたので、改めて確認すると「500キロを超える大型馬。狭い函館のウッドでは走りにくそうにしていましたし、札幌の小回りを上手に走れるのか、不安もなくはないけど、確かにいい馬。走ってくると思います」と好感触だった。

 それを思えば、わずかクビ差の勝ち内容は少し拍子抜け?いや、あの状況で差し返し、勝ち切れる馬はなかなかいない。スイッチが入ったのはゴール前のほんの一瞬だけ。資質のみで勝ち切ったレースと個人的には考えている。

 なにはともあれ、今年の友道厩舎はこれで4頭が新馬デビューし、3頭が勝ち上がり。負けたジュンライトボルト(牡)も2戦目での勝ち上がりが見える3着だった。いまや、その信頼度は関西随一と言っても過言ではないだろう。もちろん、今週の新馬戦でも友道厩舎の2歳馬のマークは怠れない。

 土曜(17日)新潟の芝内2000メートル予定のラヴィンフォール(牝=母クロフォード)はM・デムーロを鞍上に配して挑むルーラーシップ産駒だ。「サイズが大きめの牝馬。性格はおっとりしていますが、調教ではしっかり動けていますからね。勝ち負けできるレベルの馬だと思います」と安田助手。これまでの兄姉はまるで走っていないが、そんな血統さえも走らせてしまうようなら、それこそ“厩舎力”と表現すべきだと思う。

 一方、日曜(18日)小倉の芝1800メートルにはノヴェリスト産駒のヴァルコス(牡=母ランズエッジ)がスタンバイ。オーナーはおなじみ佐々木主浩氏で、鞍上には和田を予定している。安田助手によると「しっかりとつくっていることもあるけど、バテそうな感じがしない馬。いいポジションを取り、流れ込むタイプかもしれませんね」とのこと。いずれはダート路線に向かう可能性もあるパワータイプだが、これも「新馬戦なら勝ち負けになっていい」と、やはり評価は高い。

 仕上がり切っているわけではなく、むしろ先を見据えた馬体のつくりに見えるのに、新馬戦から結果を出してしまう友道厩舎。安田助手はその理由を「レースまで時間を取ってくれていることが大きいんじゃないですかね。デビューの1か月以上も前から厩舎に入ってくるので、最初は物足りなく感じていた馬も、徐々にステップアップしていくんです。本当に仕上がってくるのは先になるんでしょうが、基礎的な体力はしっかりとついているので、本当に苦しいところでひと踏ん張りが利くんだと思いますよ」と語った。

 パドックで緩いように見えても息はできていて、最後のひと伸びが利くのも調教のたまもの。友道厩舎の新馬は今週も期待にたがわぬ活躍を見せてくれそうだ。

(松浪大樹)

東京スポーツ

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