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イベリスなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

  • 2019年08月22日(木) 11時30分
 今週の栗東は20日こそ、調教開始時点での気温が23℃と比較的涼しかったが、21日は25℃でも湿度が90%くらいあるのではないかと思うようなジメジメ感。少し動いただけでしたたるように汗が出る状況には、体がだるくなってしまう。

 各厩舎では扇風機、ミストといった暑さ対策に冷房設備まで取り入れているところがあるので、調教時点でバテを感じさせるような馬は少ない。ただ、追い切りでもあまり強い負荷をかけてしまうと、その疲労が抜けないこともあると思うので、そのあたりの調整が難しい時期でもあるだろう。

【坂路/4F51.9秒】
 8月20日。一番時計は4F50.5秒のサイモンハロルド(栗東・森秀行厩舎)。4F50秒台はもう1頭いて、4F51秒台は11頭。先週よりは多くなっているので、やはり先週は強風の影響があったと考えたいところ。4F目のラップに関しては、12秒切りが10頭いたので、この頭数も先週よりはかなり多い。

 走りやすい馬場状態に加えて、後半2Fに主眼を置いた追い切りも目立ち、そうすると2F25秒切りは楽といった感じ。3F目、4F目を12秒前後でまとめる馬が多いので、このあたりが2F24.5秒以下が30頭もいる状況になったと思われる。

 前半から水準ラップを踏んでいったにもかかわらず、後半2Fが24.0秒だったのは、小倉2歳S(9月1日・小倉芝1200m)の出走を予定しているトリプルエース(栗東・斉藤崇史厩舎)。デビュー前から4F51秒台で動けるスピードは持っていたが、今回の4F51.1秒は自己ベストを更新する時計。併せ馬では3歳未勝利を追いかけて、最後は楽に先着。いくら和田竜二騎手が跨っていたとはいえ、動きすぎなくらいに動けている。

 8月21日の一番時計はコウエイアンカ(栗東・森秀行厩舎)の4F50.1秒。前日よりも0.4秒速い時計になったが、馬場状態としてはほぼ同じ。4F51秒台の頭数が少ない点については、追い切りの絶対頭数によるもの。

 この日の坂路での最後の追い切りがハウル(栗東・藤岡健一厩舎)。先週の追い切りではテンから12秒台で飛ばしていき、最後が14.7秒とバッタリ止まっていたが、今回はゆっくりとした入りで前半をこなしていく。その分、後半はしっかりと伸びて、全体時計は4F53.0秒。2F25.1秒は先週の27.5秒から大幅に短縮しており、ここまでしっかりした動きなら最終のラストチャンスに大きな期待を寄せたくなる。

 先週の馬場差は「+0.3秒」。今週は風の影響がなかった分、先週よりは時計が出ているし、馬場状態としてもかなり走りやすい。よって、今週の馬場差は20日、21日とも『-0.3秒』で記録している。

【CW/5F66.0秒】
 8月20日。調教開始時刻の5時前はまだ暗く、馬場に設営されている照明で、なんとか馬がいることを確認できる程度。来週になると、さらに暗い時間帯が長くなるだけに追い切りを確認するのが難しくなってくるが、9月3日からは調教開始が6時になるので、あとしばらくの我慢といったところ。

 この日の前半は少し時計を要する馬場状態で、前半をゆっくり入っても、ラスト1Fで11秒台という馬は少なかった。1回目のハロー、2回目のハローとハローの回数を重ねるごとに、走りやすい状態になっていたが、現状でもCコースの工事は続いており、その箇所がゴール前ということも影響していると思われる。

 2回目のハロー終了後だったとはいえ、素晴らしい動きを見せたのはイベリス(栗東・角田晃一厩舎)。モサとの併せ馬だったが、これを追走して、大外から並びかけていく動き。最後まで乗り手の手綱が動くことはなく、同入でのゴール。時計は6F83.0〜5F67.6〜4F52.7〜3F39.0〜1F11.9秒と前半ゆっくりということもあり、後半はかなりしっかりした時計。次走はセントウルS(9月8日・阪神芝1200m)が予定されているが、負けなしの1200mでどんなレースを見せてくれるか楽しみ。

 8月21日。先週に比べると追い切り頭数は多かったが、2回目のハロー終了後の時間帯はほぼ追い切りなし。今が最も栗東に在厩する頭数が少ない時期になるので、これも仕方ないところだが、来週あたりからは秋競馬に向けて、栗東の在厩頭数も増えてくるだろう。なお、馬場状態は前日の後半と同じような感じ。

 先週の馬場差は「±0.0秒」。風の影響を受けた先週よりは時計が出る馬場状態だったが、極端に速い時計が出る馬場というわけでもない。よって、今週の馬場差は20日、21日とも『-0.3秒』で記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 今週の芝馬場での追い切りは寺島良厩舎の併せ馬が1組だけ。ものすごく速い時計だったので、馬場状態としては先週に引き続き、走りやすい状態と判断できる。今週の馬場差は20日、21日とも『-0.5秒』で記録している。

 なお、ポリトラック馬場はリフレッシュ工事のため閉鎖中。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・文:井内利彰)

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