2歳牝馬の大目標となるダート
グレード競走「第22回
エーデルワイス賞JpnIII」が10月10日(木)に迫る中、その優先出走権が懸かる
トライアル重賞「第19回
フローラルカップH3/1600m内回り、JBC協会
タリスマニック賞。1、2着馬に
エーデルワイス賞JpnIII優先出走権」がこの後、メイン12レース(発走20時35分)で行われる。
直近10年間の優勝馬を所属厩舎別でみると「
角川秀樹厩舎」「
田中淳司厩舎」が各3頭、「
松本隆宏厩舎」「
廣森久雄厩舎」が各2頭となっているのだが、今年は例年以上に“群雄割拠”のメンバー構成だけに“常連”厩舎以外から勝ち馬が誕生する可能性も十分にありそうだ。2着馬までに
エーデルワイス賞JpnIIIへの優先出走権が与えられるとあり、各馬がより積極的に「攻めの競馬」を貫く可能性が高く、内回りの短い直線でも前崩れから伏兵台頭といったシーンもあるかもしれない。
上位人気に推されそうなのは、前走同じコースで2着を5馬身ちぎる逃げ切りV決めた
ミステリーベルン、前走重賞「
リリーカップH3」で豊かなスピードを発揮して2着に踏ん張った
グローリアスレゴン、そして全国でも世代最初の2歳重賞「
栄冠賞H2」を快勝し
母オノユウ(2009年)との母娘制覇を成し遂げた
バブルガムダンサーあたりか。
ミステリーベルンは、2走前までの6戦すべてが1200m(外回り)戦だったのだが、初めて挑んだ内回りで好発から機先を制すると、テン乗りのベテラン
宮崎光行騎手が絶妙なペース配分で後続の上位人気馬らを翻弄。短い直線では迫られるどころか逆に突き放してみせた。父は今年の2歳が初年度産駒の
ニホンピロアワーズ、それほど産駒数に恵まれていない中で孝行娘が父に初タイトルをプレゼントできるかにも注目だ。
リリーカップH3で2着の
グローリアスレゴンも、父は産駒数が多くはない
スパロービート。南関東ス
プリント戦線で活躍した父の血をしっかり受け継いでおり、デビューから3戦いずれも抜群の発馬&ダッシュを見せ続けている。前をとって自分のペースで運べる馬に有利に働きやすい内回りコースなら、これまた父に初タイトルをプレゼントできる可能性は十分にありそうだ。
栄冠賞に次ぐ母娘制覇が懸かる
バブルガムダンサーは、メンバー中ただ一頭の重賞
タイトルホルダーということで実績面は最上位。芝1200mの
JRA函館2歳Sに挑んで15着、1200m外回りの前走
リリーカップH3は中団から伸びを欠いて8着と勢い欠くようには映るものの、今回は1600mへの2ハロン延長を味方につけられそう。瞬発力ではなく息の長い末脚が持ち味だけに、テンから速めに流れる可能性十分の今回は巻き返せる余地が小さくないはずだ。
3勝馬はおらず、2勝馬が4頭(内から順に
スマイルエルフ、
ミステリーベルン、
バブルガムダンサー、
ルナクレア)で他の7頭は1勝馬。まだまだ戦歴浅い2歳牝馬たち、しかも9頭までが距離&コース未経験ということで、思わぬ伏兵の台頭も十二分に考えられる。
エーデルワイス賞JpnIII本番はもちろん、今後各地で行われる2歳交流重賞への遠征時等に力関係を見極める上でも、是非ともチェックしていただきたい一戦だ。発走は20時35分。お見逃しなく!
(文=ひだか応援隊)