台風の影響で4日間に渡る
ロングラン開催となった
中央競馬。14日の東京競馬では当欄で紹介した
スワーヴリチャードの半妹
ルナシオンがデビュー。
着差こそ半馬身だったが、兄の
スワーヴリチャードを彷彿とさせるような豪脚を披露。来年の
オークスが今から楽しみになる内容だった。今週末も期待馬が続々とデビュー予定。GIだけではなく、新馬戦にもご注目頂きたい。
【10月19日(土) 東京芝2000m】
◆
サトノフラッグ(牡、
父ディープインパクト、
母バラダセール、美浦・
国枝栄厩舎)
母はアルゼンチンの2冠牝馬。一昨年のセレクトセールに上場され、取引価格は1億7820万円。
父ディープインパクト×母の父
Not For Saleの配合は
ダノンファンタジー(阪神JF)と同じだ。
ハーツクライ産駒の半姉は
ダンサール(現3勝)、
バラダガール(2勝)などがコンスタントに勝ち上がっている。当初は夏場のデビューも検討していたが、じっくりと成長を待った。
カレンブーケドール、
レッドローゼス、
プロディガルサンなどのオープン馬を相手に順調に追い切りの本数を重ねており、ひと追い毎に負荷を強めている。
「男馬らしく、ボリュームがあって立派な馬格をしている。だいぶ体つきが締まってきたし、動きのほうも良くなっている。今のところは欠点らしい欠点が少ないし、長めの距離が合うと思う」と
国枝栄調教師。鞍上は
戸崎圭太騎手を予定している。
◆
フィリオアレグロ(牡、
父ディープインパクト、
母ジョコンダII、美浦・
堀宣行厩舎)
5歳上の異父兄
サトノクラウンは
香港ヴァーズ、
宝塚記念の勝ち馬。現4歳の半姉
ポンデザールは目下4連勝で今夏にオープン勝ち(丹頂S)と活躍している。
「ゲート試験に合格後も在厩で乗り込んできました。はじめのうちは自分からハミを取っていかないところがあったけど、ひと追い毎に動きが良くなっています。切れるというより、長く脚を使えそうなタイプ。順調に仕上がってきているし、初戦から期待しています」と森調教助手。鞍上は
M.デムーロ騎手を予定している。
◆
レッドルレーヴ(牝、
父キングカメハメハ、
母ラストグルーヴ、美浦・
藤沢和雄厩舎)
祖母が1997年の
年度代表馬エアグルーヴ。伯母に
アドマイヤグルーヴ(
エリザベス女王杯を連覇)、伯父に
ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)、いとこに
ドゥラメンテ(
皐月賞、ダービー)がおり、現3歳の全兄
ランフォザローゼスも
青葉賞2着など活躍している。
「この時期の牝馬にしては落ち着いた性格で無駄なことをしない。追い切りでもメリハリが利いた動きをしているし、並んでから沈むようなフットワークを見せる。じっくりと乗り込んできたし、血統馬らしい雰囲気の良さを感じます」と津曲調教助手。鞍上は
C.ルメール騎手を予定している。
【10月20日(日) 東京芝1600m】
◆
グランバロン(牡、父
Muhaarar、
母Royal Highness、美浦・
栗田徹厩舎)
昨年のアルカ
ナドーヴィルオーガストイヤリングセールに上場され、山口功一郎オーナーが16万ユーロで落札した。母は米GIビヴァリーDSの勝ち馬。異父兄
Free Port Luxはフランスの重賞を3勝している。
「まだ全体的に緩いけど、ひと追い毎に解消してきた。走りが軽いし、気持ちも前向き。芝のマイルぐらいが合いそう」と
栗田徹調教師。鞍上は
大野拓弥騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)