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【JRA】ホウオウサーベル蛯名騎手「長丁場に向けての不安は持っていない」/菊花賞共同会見

  • 2019年10月16日(水) 18時40分
 2連勝で菊花賞に向かうホウオウサーベル(牡3・美浦・奥村武)に騎乗する蛯名正義騎手と管理する奥村調教師の共同記者会見が行われた。

■蛯名騎手

(今朝の追い切りについて)
「先週の1週前追い切りは結構ハードに行ったので、今週は相手に合わせるような形で軽く気合いを乗せるくらいの追い切りをしようと先生と話をしました。あまりやりすぎないようにということだったので最後の1ハロン並べればいいかなと思っていましたし、余力のある感じのちょうど良い追い切りでした」

(距離3000mを意識したさじ加減で?)
「輸送もあって距離も長いので、折り合い重視という形でやろうということで、今回の追い切りになりました」

(馬とのコミュニケーションは?)
「すごく乗りやすくてそんなに難しくはないですし、前走も2走前も良い形で競馬ができていると思います」

(2連勝で本番に臨むが、連勝の勢いを自身も感じている?)
「春先に乗せて頂いた時も結構良い馬だと感じていたので期待していましたが、春はクラシックには乗れなかったので、秋に目標を切り替えました。どのようにしたら菊花賞に使えて、良い形でこのレースに臨めるかということを、先生、オーナー、牧場の方を含めて皆で相談しながらここに辿り着いたという感じですね」

(この馬の長所は?)
「本当におっとりしていて、大人しく穏やかなところがこの馬の良いところだと思います。大人しすぎるかなというくらいだったので、距離も持つだろうから秋に向けていっても大丈夫かなと春先には思っていました」

(長丁場の難しいレースではこの穏やかさが良い方に出て、花開きそう?)
「そうなるようにやってきましたし、ここに使う権利を得られるところまでは辿り着きました。この先はまだ何とも言えないですけども、ここまでは順調に来れたかなと思います」

(今回初めての右回りのコースになるが?)
「やってないのでわかりませんが、長丁場に向けての不安は持っていないので、何とか流れには乗せられるのではないかと思います。この距離は他の馬も走っていないので、そういう意味では同じ条件ですし、今まで貯金してきた分がここに出てくれないかなというのはありますね」

(2001年、18年前にマンハッタンカフェ菊花賞を勝っているが、このレースへの思いは?)
「そんなに前でしたっけね(笑)。ついこの間のような気がしていましたが…。長い距離はいろいろな駆け引きができる面白さがあったり、馬に教えてもらった部分も多分にあります。このレースは好きですし、菊花賞や春の天皇賞は自分がいろいろ考えたことができるのですごく乗りやすいというか、すごくイメージのあるレースですね」

(次へのチャレンジのため騎乗を休み、今月本格的に戻ってきて思い入れのある菊花賞に臨むわけだが?)
「やっと乗り役に戻ってきたなという感じですね」

(調教師試験は大変だった?)
「基本勉強が嫌いでジョッキーになったので、勉強をするというのは今までとは違う経験でした。それで見えてきた部分もありましたので、やったことは無駄ではないですし、自分が馬に携わっていく上でプラスにできればいいなとは思っていますけどね」

(GI戦線に戻られたからには全力投球で?)
「頂いているお仕事に関してはいつもそういうつもりでやっていますし、ダメだったから違う方向に、違う道にというふうに思っているわけではありません。せっかく良い馬に騎乗できますので、何とか結果が出せるように頑張りたいと思っています」

(最後にファンに向けてメッセージを)
「(調教師試験に)落ちたのが良しと思われているファンの方もたくさんいるようで(笑)、もう1回ダービー乗れとかダービー頑張れという励ましのお言葉を頂いて、大変ありがたいです。ジョッキーという職業が大好きでこの仕事についていますので、皆さんに喜んで頂けるような良い競馬ができればと思いますし、どういう立場になっても応援して頂けるように頑張っていきたいと思っています」


■奥村調教師

(今朝の追い切りについて)
「1週前までに馬にしっかり負荷をかけて作ってきています。今週は輸送もありますし、半マイルで上がり重点の指示でやりました」

(途中は前に馬を置いてゆったりめに行き、残り1ハロンで並んで僅かに先着という内容だったが?)
「最後は前の馬に並びかけて終わりにするように、それ以上突き抜けてやり過ぎないようにとは指示をしてありました」

(上がってきてからジョッキーとはどのような話を?)
「良いよということは言っていましたが、特に大きく春と変わったということはなかったですね。順調にきていますし、もう1つトモに力がついてくればもっと良くなるのだけどねという注文はありましたけど、それは成長待ちだろうと話をしました」

(上がってきての馬の気配などは?)
「息遣いがすごく良くて、上がってきたらケロッとした感じでしたので、中身ができていると思っています」

(クラシック最後の一冠に2連勝で向かう心境は?)
「あまりはしゃがないように…。まだ条件馬ですし、ダービーに使ってきたり、皐月賞を使ってきたりという馬を相手にしなければならない、あくまでもチャレンジャーですから、無事に順調に行くようにということを心がけようとスタッフとは話をしていました」

(ここまでの2連勝はかなり手応えを感じているのでは?)
「相手は一線級ではなく条件馬が相手でしたが、横綱相撲で勝ってきていますし、まあまあの内容だったと思っています。もちろん去年の段階からかなり期待の高かった馬ですし、それなりの値段だった馬ですから、きちんと結果を出していかなければいけないと思っていました。それだけの期待もしています。本当に良くなるのは来年だと思っていますが、今の段階でどれだけやれるのかを楽しみにはしています」

(輸送などこれから先はどのように?)
「やってみないと何ともわからないところですが、輸送に関しては今まで新潟に行っても特に大きなトラブルもありません。あと皆さん気にされているのは恐らく右回りを使ったことがないことだと思うのですが、そこに関してもたまたまローテーションを組んでいく上で適正なレースが左回りだったというだけの理由です。普段の追い切りでも右回りはスムーズに走れていますから、心配はいらないと思っています」

(3000mに関しては?)
「典型的なステイヤーの体型をしていますし、息遣いもすごく良く、折り合いも問題ありませんから、距離はいくらあっても良いと思っています」

(春に比べて気性的に成長をした点や、この馬の個性について)
「2歳や今年の春くらいまでは、言葉は悪いですけど、ただ大人しいだけという感じがあったんですよね。闘争心がないというか。新馬戦はそれでもそれなりの競馬で勝ってくれたのですけど、その精神状態で一線級の馬たちとやった東スポ杯は厳しい戦いになってしまいました。

 6月に1勝クラスを勝ったあたりからは少し男の子らしくなってきて、ちょっと生意気というか、時々立ち上がってみたりとか、飼い葉を食べている時に怒ってみたりとかそういう面が出てきて、ようやく男の子らしくなってきたあたりから、パフォーマンスがグンと良くなっているので、良い方向にいっていると思います」

(牡馬のクラシックには初めて出走させるが?)
「そこは当然目標にしているレースですから、無事にこれて良かったと思っています」

(最後にメッセージを)
「2歳の頃から皆さんの期待が高かった馬だというのを私たちも十分承知していますので、何とか良い答えを出せるように頑張ります。今回だけではなくこれから先も応援していただければと思いますので、応援よろしくお願い致します」

(取材・文:佐々木祥恵)

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