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ワールドプレミアに騎乗予定の
武豊騎手――先週、追い切りに騎乗されていますが感触は?
武豊 追い切りの動き、良かったですね。いい感じで走ってました。自分が乗った調教の中では一番いい動きに感じましたね。
――前走の
神戸新聞杯を振り返ってください。
武豊 良血馬でデビュー前から期待の大きかった馬で馬体も素晴らしい。でも、競馬にいってなかなか全力を出し切れていないレースが春は続いていたんです。前走は休み明けで距離も初めてでどういう走りをするかな、と思ったんですけど、なかなかいい走りをしてくれました。夏、休ませたことがいい方向に向いてるのかな、と思いました。
――友道師は3、4コーナーでの手ごたえが良かったと話していました。
武豊 いつも3、4コーナーで手ごたえが悪くなって置かれるケースが多かったんですけど、前回はそういうこともなく。スローペースだったんですけど直線はかなり速いラップになってちょっと心配したんですけど、しっかり伸びてくれたので、そのへんは春と違いましたね。
――上がりは勝ち馬の
サートゥルナーリアと一緒の32秒3でした。
武豊 そうですね。馬場状態は最高に良かったですし、スローペースということで当然上がりは速かったんですけど。それでも、この馬のイメージが変わるような走りができたので良かったですね。
――まだまだ奥がありそうですか?
武豊 はい。まだキャリアが浅い馬ですし、気性的にもまだ幼い馬なんですけど。その辺がもう少し成長してほしいな、というのは前回思いました。
――3000mの適性は?
武豊 前回2400をこなしてくれたので、3000でもやれるんじゃないか、と思います。ベストとは言わないですけど、こなせるんじゃないかな、と思います。
――3000mをこなすには?
武豊 レースの距離が長くなると、やっぱり時間も長くなりますから。
菊花賞は3分ちょっとかかりますから。やはり折り合いというか、馬の気分というか。そういうのは大事になってくると思いますし。そういう意味ではそれほど折り合いには気を遣わなくていいかな、と思う馬なので。
ただ、多頭数は…。レースがね、そんなに器用ではないのでね。そのへんがちょっと18頭立てというのは心配ですね。スタートも上手ではないですし。
――豊さんは昭和と平成で
菊花賞は4勝していますね。
武豊 そうですね。最年少記録と最年長記録を狙ってます(笑)。
――年号もかわりましたね。
武豊 令和になってから僕、GIであまりいい成績を出していないんでね。早く勝ちたいな、という気持ちはあります。
――
ディープインパクト産駒というのはどう感じますか?
武豊 まぁ、走る馬が多いですからね(笑)。期待は大きいですし、いろんな意味で今回勝てたら嬉しいな、と思います。ただね、相手も強いですし、まだ格下の馬なので。思い切って挑戦、という感じです。
――最後にひとこと。
武豊 馬のほうはいい状態で挑めると思いますし、僕自身もチャンスがあると思って思い切って乗ろうと思っていますので応援してください。
(取材・文:花岡貴子)