2019門別
グランシャリオナイター開催の閉幕から間もなく二週間となるホッカイドウ競馬。この間、他地区での交流重賞に挑む遠征馬たちの活躍が止まらない。シーズン最終日の7日(木)に笠松で行われたグランダム・ジャパン(GDJ)2019「2歳シーズン」第3戦、第6回
ラブミーチャン記念SP1(1600m)での
テーオーブルベリー(
田中淳司厩舎、兵庫・
川原正一騎手)3馬身差・逃げ切りVを皮切りに、以下の通り「出走重賞4連勝」を続けているのである。
・11/7 第6回
ラブミーチャン記念SP1(笠松1600m)
テーオーブルベリー/
田中淳司厩舎、兵庫・
川原正一騎手54
・11/10 第46回
南部駒賞M1 (盛岡ダ1600m)
モリノブレイク/
角川秀樹厩舎、
岩橋勇二騎手55
・11/12 第4回 金沢シンデレラカップ(金沢1500m)
ミステリーベルン/
小国博行厩舎、
宮崎光行騎手54
・11/14 第53回 楠賞(園田1400m)
リンゾウチャネル/
堂山芳則厩舎、
五十嵐冬樹騎手56
「
ラブミーチャン記念」
テーオーブルベリーと「楠賞」
リンゾウチャネルは見事、1番人気に応えての勝利。特に今年の北海道3歳三冠馬
リンゾウチャネルは、関西圏への長距離輸送を経ての参戦ながら単勝オッズは“元返し”「1.0倍」で、その圧倒的すぎる支持に応えるように“圧巻”の走りを披露した。
逃げ込みを図る地元大将格の2番人気ジンギに3コーナー手前から馬なりのまま並びかけに行くと、そのままハミも掛けずに4角先頭。直線に入って
五十嵐冬樹騎手がハミを取らせただけでグイッと抜け出し、そのままノーステッキV。兵庫の名手・
田中学騎手が懸命に追って1馬身1/2差に踏ん張ったジンギの後ろ(3着)は、なんと6馬身もの差がついていた。
単勝1.0倍の元返しオッズに、場内のあちこちから聞こえた「強すぎる!」の声。そして、大きな歓声と拍手。「門別からの遠征馬&関係者」に対する全国での評価や認知の高まり、そして歓迎ぶりを強く実感させられる遠征Vだった。
そして「
南部駒賞」
モリノブレイクと「金沢シンデレラカップ」
ミステリーベルンも、2番人気という高い支持を得ての重賞勝ち。その実績を高く評価され、上位人気に推された素質馬たちが、その下馬評通り「勝利」という結果を残し続けていることで、地方重賞の勝ち馬検討において「門別からの遠征馬」「門別デビュー馬」という属性が「チェック必須」であるとの認識も、さらに高まってきていることだろう。
そして今週以降も、各地の重賞競走に「門別からの遠征馬」が相次いで出走を予定している。その一発目が、19日(火)川崎11Rの2歳牝馬・地方交流重賞「第19回
ローレル賞SII」(1600m、GDJ2019「2歳シーズン」第5戦。発走20時10分)だ。過去6年で門別からの遠征馬が3勝(2013年
クライリング/
田中淳司厩舎、15年
モダンウーマン/
角川秀樹厩舎、16年
アップトゥユー/同)を挙げている好相性の一戦で、昨年優勝
アークヴィグラスも門別から転入初戦Vだった。
今年は過去2勝の
角川秀樹厩舎から、
プリモジョーカー(
阿部龍騎手54)&
バブルガムダンサー(
森泰斗騎手54)の2頭が挑む。
プリモジョーカーは前走ブロッサムカップH3で踏ん張りきれず4着に終わったが、ダートでは初めての中距離挑戦となった1700mで、出入りの激しい流れになった点が厳しかったか。今回は100mとはいえ「距離短縮」の1600m、そして主戦・
阿部龍騎手に手綱が戻り、枠順もすんなり先行しやすい最内1番枠を引き当てた。前走より「条件好転」といえる材料が多いだけに、ここは前2走の悔しさを晴らす好走も期待して良さそうだ。
バブルガムダンサーは前2戦が牡馬の強豪も交じってのハイレベルレースだった。さらに前走の船橋「
平和賞SIII」は初めての左回りで道中も内々に押し込められるような窮屈なレース内容。巨体で大跳びということで、外目で揉まれずスムーズに押し上げられる競馬が理想だろうし、今回は左回り、鞍上・
森泰斗騎手とも二度目の実戦で、それぞれ「慣れ」を見込んでよいはずだ。3戦ぶりに「牝馬同士」となるココなら、日本一早く行われる2歳重賞「
栄冠賞H2/門別1200m外回り」以来となる久々の重賞2勝目を十分に期待できるはずだ。
ゲートインは20時10分。門別からの遠征馬「重賞出走機会5連勝」の快挙が懸かる一戦だ。なにとぞ、お見逃しなく!
(文=ひだか応援隊)