27日(水)園田10Rの2歳ダート
グレード競走「第21回
兵庫ジュニアグランプリJpnII/1400m 発走15時50分」に、レース史上3頭目の「門別遠征馬V」めざし
角川秀樹厩舎の2頭、
アザワク(
阿部龍騎手54)
スティールペガサス(
桑村真明騎手55)が挑む。
例年、ハイレベルの門別2歳戦で揉まれてきたトップ級が挑む、地元シーズン終了後の「大目標」の一つということで低くない確率で上位争いに食い込んでくる傾向にある。
勝ち馬を挙げれば2005年
モエレソーブラッズ、2016年
ローズジュレップ(
田中淳司厩舎)の2頭のみだが、「馬券圏内」である3着以内をピックアップしていくと、1999年(第1回)2着
ダイコーフクキタルに始まり、2002年=3着
フジノタカネ/2006年=2着
トップサバトン/2010年=2着
カネマサコンコルド/2012年=3着
ハニーパイ/2014年=2着
オヤコダカ/2016年=3着
バリスコア/2017年=3着
ソイカウボーイ、が
JRA勢はじめ強力メンバーを相手に、初めてという馬が大半の「関西圏への長距離遠征」で大健闘の走りを見せてきた。
このほか、2013年(第15回)優勝の
ニシケンモノノフは門別2歳重賞「
イノセントカップ」を当時のレコードタイムで制して
JRA転入後2連勝での制覇だったし(同馬は後に2017年
JBCスプリントも優勝)、今季9年ぶり史上5頭目の「三冠馬」に輝いた
リンゾウチャネルも昨秋、このレースに挑み(結果は
JRAデルマルーヴルの5着)翌3歳シーズンでの飛躍につなげたことは記憶に新しい。
今年挑む2頭も、特に
アザワクは牝馬ダート
グレードの「第22回
エーデルワイス賞JpnIII」で1/2馬身差の2着(優勝
コーラルツッキー)に踏ん張った快足馬。快調に逃げる僚馬
プリモジョーカーを早めに捕まえに行った分、ゴール前で僅かに脚色が鈍ったところを勝ち馬に捕らえられたが、レース内容は決して勝ち馬に見劣らないものだったし、何より4頭出走の
JRA勢には一度も並ばれるシーン無く、スピード能力の高さを強く印象づけた。
次戦、「未来優駿2019」に組み込まれた地元2歳重賞サッポロクラシックカップH2は2着に敗れたものの、勝ち馬
ヘイセイメジャーは前走
イノセントカップH3も強い競馬で差し切った牡馬の強豪だし、対する
アザワクは前走「大目標」だった
エーデルワイス賞JpnIIIで目いっぱいの力走を見せての中1週というハードスケジュールだったことを加味すれば、その敗戦が決して「能力の限界」を示すものではないだろう。
今回は前走より余裕あるローテーションで臨める分、2走前
エーデルワイス賞JpnIIIに匹敵するようなパフォーマンスを見せられる可能性もあるはず。ただ、初となる道外への長距離輸送を経ての出走ということで、当日の馬体重の推移やパドックでの様子などは是非チェックしていただきたい。
一方の
スティールペガサスは、前走盛岡「
南部駒賞M1」に遠征で挑み、直線鋭く差を詰めての僚馬
モリノブレイクの2着。惜しくも初タイトルゲットならずも、マイナス16キロと大きく馬体重を減らした中での好走だった。「馬運車の中で暴れてしまい、輸送中ほとんど食べなかった」(角川師)のが馬体減りの理由だそうで、今回そこから2週間余りで再度の長距離輸送ということになれば、正直、懸念も残るところ。こちらも当日の馬体重や、パドックでの様子等を欠かさずにチェックしていただければ幸いだ。
JRAからダート2戦2勝が2頭(
メイショウテンスイ、
ファシネートゼット)出走することもあり、ここは
チャレンジャーとして挑むということになりそうだが、全国のファンに「門別2歳馬のレベルの高さ」をあらためてアピールできるようなパフォーマンスを期待したい。「第21回
兵庫ジュニアグランプリJpnII」の発走は15時50分。ゲートインを楽しみにお待ちいただきたい。
(文=ひだか応援隊)