チャンピオンズC(GI・中京ダ1800)に出走する唯1頭の関東馬、
サトノティターン(牡6・美浦・
堀宣行)が、ウッドチップコースで最終追い切りを行い、
上原佑紀調教助手が共同記者会見に臨んだ。
(最終追切について)
今週は輸送も控えていますし、前週までにだいぶ乗り込んでいるので、今朝の追い切りは反応の確認程度にとどめる予定でした。前半の行きっぷりや終いの反応が良くて、追い切りも良内容でした。かなり良い状態で来れたと思います。
(圧勝だった前走の
ブラジルCについて)
東京のダート2100mはかなり適性が高いと思っていましたし、期待通りの競馬をしてくれました。乗りやすくて自分が思い描いた通りのポジション取りができたということで、騎乗したシュタルケ騎手も高く評価してくれましたし、前走の内容は良かったと思います。
(前走から中5週、ここまでの調整過程は?)
前走後は在厩調整です。
ブラジルCの後は特に大きなダメージはなく、割と早い段階で調教のペースを上げてこられたので、ここまでは順調です。
(6歳になった今年は5戦3勝と充実しているが、以前と変わった点は?)
体は非常に大きいのですが繊細な馬で、2、3歳時は精神面も含めてなかなか中身が伴ってきませんでした。それもあって年に1、2回しか使えない状況だったのですが、最近になってようやく中身が充実してきて心身の
バランスが取れてきた感じで、コンスタントに競馬を使えています。そういった意味では精神面の成長はかなり大きいと思っています。
(この馬の長所は?)
普段も扱いやすくて、食欲が旺盛で毛ヅヤも良いです。精神面での安定に伴って馬のコンディションを整えやすくなってきて、競馬でもやっと力を発揮できるようになってきたのだと思っています。そういう意味では、今は扱いやすさというか、精神面の安定しているところが長所だと思っています。
(現時点での課題は?)
長時間の輸送の後にコンディションを落とすようなところがあります。それはだいぶ前からわかっていたことなので、
チャンピオンズCを目標にした時点で調教内容を含めて、逆算して対策をしてきています。なるべく良い状態に向かえるように、この後も努力をしていきたいと思っています。
(長時間の輸送に対して具体的にはどのような対策を?)
輸送前後の飼い葉の量や、馬運車の中で緊張しないよう例えばメンコを着けるとか、普段接している担当者が馬運車の中でもコミュニケーションを取るなど、できることはすべてやっていきたいと思っています。
(いつ輸送予定?)
最終追い切り後の状態を把握、確認してからなのですが、明日木曜日に輸送して、金、土曜日に中京競馬場で軽く調整して本番に臨むようなプランを立てています。
(初めてとなる中京ダート1800mについては?)
小回りへの対応に課題はあるのですが、(中京コースは)割とアップダウンの激しいタフなコースだと思っていますので、中山で重賞を勝っているこの馬には適性はあると思っています。
(馬場状態については?)
重馬場でも結果を出していますし、馬場状態はどちらでも対応できると思っています。
(ムーア騎手と何か話を?)
当日の馬の状態や枠も考慮して、調教師と作戦を立てると思います。
(初のGI挑戦となるが、相手関係については?)
ダートのナンバー1を決定するレースで、良いメンバーが揃ったと思います。ただこの馬も底を見せていませんし、力を最大限発揮できればGI馬相手でもヒケは取らないと思います。
(取材・文:佐々木祥恵)