今年の
チャンピオンズCは、昨年と同様に3歳馬の1番人気が濃厚です。無敗で完勝続きの3歳馬は底が見えていませんし、インパクトがあるので人気になるのも頷けますが、私は3歳馬の
クリソベリルより古馬を優先したいです。その理由は明確で、3歳馬には古馬トップクラスのレースレベル対応が難しいからです。
3歳ダート路線の場合、
ジャパンダートダービーを勝った馬でも古馬トップクラスと戦う
チャンピオンズCでは苦戦します。これには理由があって、同世代のレースなら2勝クラスを勝てる時計で走れば上位に来られるレースだったのに対し、古馬混合戦となりレースレベルが一気に上がることで、能力だけでは対応が難しくなるからです。数戦高いレベルを経験して、
東京大賞典や
川崎記念で結果を出すのが普通の流れです。
ここまで読んで、「去年3歳の
ルヴァンスレーヴが勝っているじゃないか!」と思われた方がいるはず。あの馬は、普通は到底できない2歳王者から3歳王者になり、
チャンピオンズCまで勝ってしまうダート界の異端馬。
カネヒキリでも成し得なかったことを達成した馬を基準に考えてはいけません。
また、去年は通常中心となる4、5歳馬のトップクラスが手薄でした。4歳馬はマイル以下に適性がある馬が多く、筆頭がGIII2勝の
サンライズソア(中距離タイプは、
インティなど晩成型が多かった)、5歳馬は
ケイティブレイブのみ。相手関係で恵まれていた面もありました。
クリソベリルは、
ジャパンダートダービーを勝って、次走の
日本テレビ盃を勝っているので古馬相手でも戦えることを証明しています。ただ
日本テレビ盃は、GIでは力不足の
ロンドンタウンのマイペース逃げを交わすだけ。普通の地方交流重賞JpnIIレベルで、ダート界のトップクラスとの戦いではありません。
JpnIの
南部杯で、
ゴールドドリームや
ノンコノユメを倒していた
ルヴァンスレーヴとは違います。また、去年と違って4歳馬にJpnI勝ちのある馬が2頭いて、上の世代も同年
フェブラリーS上位馬や晩成タイプの重賞勝ち馬が出走。古馬勢の層は明らかに去年以上です。
去年
ルヴァンスレーヴを軽視して勝たれているので、バケモノ級だったらごめんなさいとなりますが、ここで勝つようであれば古馬になっての活躍は約束されています。未知の要素があるにもかかわらず1番人気になるようなら、積極的に買うのは今でなくてもいいという考えもあります。
クリソベリルは、「古馬トップクラスのレースレベル対応」以外にも気になる点があるので、その点も含めての結論は
ウマい馬券での予想にまとめたいと思います。
(文=nige)
ダートに強いプロの予想家たちが、
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