先週から中山・阪神・中京開催が始まり、今年の競馬も終盤を迎えた。今週は阪神JF、来週は
朝日杯FSが開催予定で、2歳馬の戦いに注目が集まっている。
来年のクラシックに向け、素質を持つ馬たちのデビューにも注目したい。
【12月7日(土) 中山芝1800m】
◆ナンナ(牝、父
ゴールドシップ、母ナン、美浦・
国枝栄厩舎)
母は米G1・
デルマーオークス2着、サンタ
アニタオークス4着、ケンタッキー
オークス5着の戦歴。一族からは2013年のJCダートで来日した
Pants On Fireが出ている。ファンタストクラブで育成され、11月上旬に入厩した。その翌週にはゲート試験を合格し、ウッドチップコースで順調に追い切りをこなしている。
「体質的に弱いところがあったけど、入厩後は順調に進められた。牝馬にしては馬格があるし、走りも悪くない」と
国枝栄調教師。
鞍上は
三浦皇成騎手を予定している。
【12月8日(日) 中山芝1600m】
◆
インターミッション(牝、
父ディープインパクト、
母レイカーラ、美浦・
手塚貴久厩舎)
キングカメハメハ産駒の母はオープン特別の
ターコイズSなど通算5勝。伯父に
ダノンシャーク(
マイルCSなど重賞3勝)がいる。
「小柄な牝馬で手先が軽いし、芝で切れる脚を使えそうなイメージ。調教では一生懸命に走っているし、ひと追い毎に動きも良くなってきた。この感じなら初戦から楽しみ」と
手塚貴久調教師。
鞍上は
石川裕紀人騎手を予定している。
◆
アクニディ(牝、
父ディープインパクト、
母サミター、美浦・
尾関知人厩舎)
母は愛1000ギニー、米G1・ガーデンシティSの勝ち馬。現3歳の全兄に
ダノンチェイサー(
きさらぎ賞を勝ち、
NHKマイルC4着)がいる。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、11月20日に帰厩。先週の追い切りはウッドチップコースで3頭併せを消化した。
「現状は馬体重が370キロぐらい。まだまだ成長の余地があるけど、小さいながらもカイバは食べている。気性的にはディープ産駒らしいところがあるし、走りも軽い感じ。芝なら切れる脚も使えそうだし、競馬に行って良さを見せてほしいですね」と
尾関知人調教師。
鞍上は
木幡育也騎手を予定している。
◆
ドルレアン(牡、父
ダノンシャンティ、
母ティアラトウショウ、美浦・
池上昌和厩舎)
伯母に
スイープトウショウ(
宝塚記念などG1・3勝)がいる。ゲート試験に合格後も在厩で調整。先週の追い切りはウッドチップコースで3頭併せを消化し、先行させる形で時計を詰めてきた。
「まだ体質的に弱いところがあるけど、それなりに動けるし、やり過ぎないようにセーブしているぐらい。気持ちには前向きさがあるし、ひと追い毎に良くなっています」と
池上昌和調教師。
また、同厩舎では米国産馬の
チャロアイト(牝、父
Uncle Mo、
母Taboo)も出走を予定しており、「フットワークがいいし、軽い走りをする」(池上調教師)とのこと。こちらも仕上がりは順調だ。
(取材・文:竹之内元)