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【勝負の分かれ目 中山金杯】トップハンデはこう勝つというお手本のような競馬でトリオンフが快勝

  • 2020年01月05日(日) 19時00分
 2020年最初の重賞、中山金杯のゲートが開いた。

 2番枠から出たブラックスピネルが、軽く促されてハナに立った。

 第7レースの落馬事故のため、三浦皇成からミルコ・デムーロに急きょ乗り替わったトリオンフも、好スタートから先行し、ブラックスピネルから差のない2番手につけた。

「持久戦になると強いので、ポジションを取りに行って、前々で競馬ができたらいいと思っていました」と、管理する須貝尚介調教師が振り返ったように、理想的な位置取りとなった。

 ブラックスピネルが単騎逃げの形に持ち込み、1、2コーナーを回って行く。

 2、3馬身離れた2番手にトリオンフがつけ、すぐ内の3番手がノーブルマーズタニノフランケルウインイクシードらがつづく。

 2番人気のザダルは中団の外目、1番人気のクレッシェンドラヴは、鞍上の内田博幸が「フワフワした感じでなかなか進んでいかなかった」と言ったように、先頭から10馬身ほど離れた後方を進んでいる。

 1000m通過は1分0秒2。

 ブラックスピネルが先頭のまま3、4コーナーを回り、直線へ。

 デムーロのゴーサインを受けたトリオンフが直線入口でブラックスピネルの外に並びかけ、先頭に躍り出た。

 外からウインイクシード、内からノーブルマーズらが追い上げてくるが、こうしたつばぜり合いになると、須貝調教師が言っていたように、本当に強い。他馬に迫られたらそのぶんだけ自分も伸び、最後まで抜かせずにゴールを駆け抜けた。

「皇成の怪我がなければ嬉しい。馬はすごくよかった。1年ぶりの前走でいい競馬をしていたので、今回もチャンスだと思っていました。思っていたとおりの競馬ができました」

 自身、昨年のオークス以来の重賞勝ちとなったデムーロは、そう振り返った。

 最後に速い脚を使いづらいトップハンデの58kgで、勝つにはこれしかない、という積極的なレースをし、2018年の小倉大賞典小倉記念につづく重賞3勝目を挙げた。

 母の父が2日に世を去ったダンスインザークというあたりも、ドラマチックな勝利であった。

(文:島田明宏)

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