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勝利から遠ざかること1年半以上 待望の3勝目はここステイフーリッシュ/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2020年01月24日(金) 18時00分
 昨年の有馬記念は近年にない豪華メンバーだった上に、自分の担当厩舎だけでも6頭(角居2、友道3、音無1)が出走。加えて、打倒アーモンドアイに燃えるリスグラシューのマークを怠ることもできない状況だった。ゆえにお伝えする機会がなかったが、実は有馬記念に出走したときのスティッフェリオは「キャンターに下ろしただけでデキの良さが伝わってくる」と、生野助手が言い切るくらいの素晴らしい状態。例年のメンバーレベルなら“こっそり手を出したい”くらいの雰囲気があった。

 13着惨敗やん。何言うとんねん! そんな声もあるかもしれない。しかし、あの着順は“勝ちに行く競馬”をしたからこそであり、仮に色気を出さず、下がってきた馬をパスしていく“着拾い”の乗り方をしていれば、もっと上の着順を狙えた――。それが陣営の共通認識だ。

 もっとも「攻めの騎乗」をした丸山を批判する気は毛頭なく、生野助手も「いい状態でGIに出走させているのだから、ジョッキーには勝ちに行ってほしい。あの有馬記念に関しては納得のレースをしてくれたと思っています」。仮にスローだったら…は競馬の世界では言いっこなしだ。そんなこんながあってのアメリカJCCはどうなのよ? これまでの話は、そこにつなげるための単なる前フリである。

 ブラストワンピースという“大物”はいるものの、有馬記念と比較すれば二枚は落ちるメンバーで、昨秋にオールカマーを勝った中山芝外2200メートルという舞台も絶好。単騎で行ける可能性も低くはない。それなら巻き返しは容易なんじゃないの?と思いたいところだが、あれだけのレースをした後。さすがに疲れがあったようで、今週の追い切りの感触を聞くと「悪くはないけど、抜群だった有馬記念と比べると少し物足りないかな」と実に正直なコメントをしてくれた生野助手。ならば、この意見を今回は採用することにした。

「ちょっと決め手に欠けるところがあるが、その弱点が時計のかかる中山ならカバーできるんでしょうね。確かにスティッフェリオと似たようなところがあるかも」と藤田助手。スティッフェリオと同じステイゴールド産駒というだけではなく、実際に中山で凡走のないのがステイフーリッシュ。タイプの似ている、この馬ならスティッフェリオに代わってのオールカマーの再現がありそうだよね? そんな記者の質問に対する答えが前述のコメントだ。

「正直、スティッフェリオが行くことは分かっているわけだし、それを無理に制してハナを切るなんてことはないと思う。そういう意味では少し違うけど、2番手からでも脚を使い切る競馬は一緒ですからね。それで後ろに捕まるなら仕方がない」(藤田助手)

 個人的には前走までコンビを組んでいた中谷&ステイフーリッシュでの重賞制覇を切に願っていたが、競走馬は勝ってナンボなわけで、厩舎の偉大なる先輩リスグラシューがそうだったように、初の外国人騎手騎乗で一変するステイフーリッシュも見てみたい気持ちがなかったわけではない。勝利から遠ざかること1年半以上。待望の3勝目があるなら、ここではないだろうか。

 (栗東の本紙野郎・松浪大樹)

東京スポーツ

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