「
きさらぎ賞・G3」(9日、京都)
メンバー最多となるキャリア6戦目。たたき上げの
コルテジアが、ブービー人気に反発して人気の良血馬を一蹴。クラシックの大舞台へ向けて、価値ある重賞初Vを飾った。首差の2着に
ストーンリッジ。圧倒的1番人気に支持された
アルジャンナは3着に敗れた。
クラシックへ視界を広げた。ブービー人気の
コルテジアが重賞初V。豊富なキャリアを武器に人気馬たちをねじ伏せた。
3番手で折り合いをつけ、手応え良く直線へ。右ステッキの連打に導かれて脚を伸ばすと、ゴール前できっちりと前をかわした。松山は「スタートも良かったし、うまく流れに乗れた。長く脚が使えると思っていたので、早めに前を捕まえに行って押し切ってくれた。非常に強い競馬をしてくれました」とパートナーをたたえた。
キャリアはメンバー最多の6戦目。短期放牧を挟み、成長を重ねながら勝ち獲ったタイトルだ。「前走よりもさらに乗りやすくなっていた。状態が上がっていた」。そう主戦がうなずくと、鈴木孝師も「毛ヅヤや
シルエットが変わってきた。昔はもっさりしていたけど、スラッとしたね」と馬体の変化に感心する。
トレーナーにとってはうれしいJRA重賞初制覇だ。「昨年、地方の重賞(佐賀
サマーチャンピオン=
グランドボヌール)を勝ったし、今年は年始から“JRAの重賞を勝ちたい”と言っていたので。2月で達成できて良かった」と有言実行をかみしめた。
レース後には前田幸治オーナーが「
皐月賞(4月19日・中山)へ直行します。松山くんで」と発表。次の
ターゲットにクラシック第1弾を掲げた。殊勲の鞍上は
京都金杯、東海S、
きさらぎ賞と早くも昨年(2勝)を上回る重賞3勝目。17年に
アルアインで制した舞台へ向けて、心強いパートナーを得た。「これからが楽しみです」。上昇カーブを描き続ける人馬が、大舞台へと歩みを進める。
提供:デイリースポーツ