桜花賞の主役候補はここから始動する。15年の
ルージュバック(
きさらぎ賞)、16年の
メジャーエンブレム(
クイーンC)と、
チューリップ賞以外を経由した馬が
桜花賞で1番人気に支持されることもあったが、18年から
チューリップ賞がGIIに格上げされたことで、有力馬が他に回る必然性が薄れた。最重要
トライアルとしての位置付けは、より強固なものになっている。
1.阪神JF組強し
過去10年間で阪神JFから直行した馬は[7-3-5-10]。そこで5着以内だった馬に限定すると[7-2-4-5]となる。能力やコース経験に加えて、間隔の余裕も好成績につながっているものと考えられる。
2.キレ味が要求される
16年1・2着の
シンハライト・
ジュエラーはいずれも上がり3F33秒0で、17年も上位3頭の
ソウルスターリング、
ミスパンテール、
リスグラシューは上がり3F33秒台をマーク。さらに、18年は33秒3で上がった
ラッキーライラックと
マウレアのワンツーで、昨年は34秒0を切る上がりをマークした5頭が掲示板を独占した。良馬場であれば、上がり3F34秒0を切れるかどうかが勝ち負けするための必要条件になる。
3.前走の4角位置に注目
過去10年、前走で4角先頭の競馬をしていた馬は[0-0-0-6]、4角2番手以内も[1-1-1-23]で複勝率11.5%にとどまる。対して、前走の4角で7番手以下だった馬は[7-5-6-41]で複勝率30.5%、10番手以下でみても[4-3-4-24]で複勝率31.4%。
クラヴァシュドールは、新馬戦と
サウジアラビアRCで上がり33秒1をマークしているように、鋭い末脚が持ち前の馬。前走の阪神JFはハイペースで流れて後半の脚を使いにくい展開となったが、地力で3着に粘り込んだ形だ。前走の上位組が多く参戦してくるので、今回も展開が向くかどうかという点はあるが、例年通り末脚が活きるレースになれば勝ち負けを期待できるだろう。