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チューリップ賞・G2」(7日、阪神)
暮れにつけられた5馬身差。決定的かと思われた差を、いとも簡単に逆転してみせた。最重要
ステップを、鮮やかに制したのは4番人気の
マルターズディオサ。会心の走りに、田辺は「いい意味でびっくりしました。G1で負けた相手だったので、甘くないなと思っていました」と振り返った。
好発から中団に構えると、向正面で進出を開始。4角時点で逃げる
レシステンシアを射程圏に入れた。直線半ばで並び掛け、かわし去る。内から迫った
クラヴァシュドールも退け、重賞初制覇を飾った。
阪神JFで後じんを拝した2歳女王を「もちろん意識はしていた」と話すように、タイトル奪取には越えなければならない相手だった。「JFの時は追いつけなかったけど、今回はこっちの方が余裕あった。見た目じゃ分からないけど、力はつけています」と着差以上の手応えに納得の表情。
手塚師もこの上ない結果に目を細める。「外枠は嫌だったけど、よく我慢した。良かったです。体よりも精神面で、すごくどっしりしてきた」と成長ぶりをたたえた。
来る
桜花賞(4月12日・阪神)に向けて美浦には戻らず、栗東で調整される。「今回は良化の余地を残す仕上げでした。次は目いっぱいいきたい」と指揮官は力強く宣言。咲き誇る桜の下で、さらにパワーアップした姿を見せつける。
提供:デイリースポーツ