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ココロノトウダイ 格上組が叩き台ムードなら下克上だ!

東京スポーツ
  • 2020年03月20日(金) 18時30分
 次週のGIII毎日杯で賞金を加算しての参戦も可能だが、中山日曜(22日)メインのGIIスプリングS(芝内1800メートル=1〜3着に優先出走権)の結果で4/19皐月賞の陣容がほぼ決定する。すでに十分な賞金を獲得した格上組には叩き台ムードも…。ならば出走権奪取が至上命令となる◎ココロノトウダイの一撃に注意を払う必要がある。

 かつてのGIIIラジオNIKKEI杯2歳SやGIII東京スポーツ杯2歳Sといった中距離の2歳重賞が、クラシック路線の主役を送り出す“登竜門”として機能することは当然といえば当然。素質馬が揃い、かつ結果を残せば翌春のGI出走に十分な収得賞金を得られるからだ。

 一方で、1勝クラスの条件戦ながら一流馬を輩出してきた“出世レース”も存在する。4頭のダービー馬を送り出したエリカ賞、94年の3冠馬ナリタブライアンが勝ったきんもくせい特別がその代表格だ。

 1勝クラスを勝っても賞金は十分ではないし、クラシック本番と直結しないコース設定では意味がない?とはいえ重賞に格上挑戦して3着以下が続くようでは、クラシックのトライアルで除外の可能性も出てくる。期待馬だからこそ、2歳のうちに2勝しておきたい。そんな思惑が見え隠れする“遅れてきた大器”の大仕事に警戒を払っても損はないだろう。

 その“きんもくせい特別”勝ち馬とスプリングSの縁は浅からぬものだ。前述のナリタブライアン皐月賞ステップとしてスプリングSをチョイスし、3馬身半差の圧勝。06年のフライングアップルは翌年のGIII共同通信杯こそ3着止まりだったが、当レースで重賞初制覇。昨年の勝ち馬ココロノトウダイもやはり共同通信杯(5着)からここに駒を進めてきた。

 その前走(稍重)は5ハロン通過63秒2のスローペースを好位で進みながら直線で失速…。決して褒められた内容ではなかった。しかし、脚部不安(軟腫)の影響もあり、プラス12キロと余裕を残す馬体での出走。「いかにも休み明けといった仕上がりでしたからね。粘りを欠いてしまったのも仕方がない」と手塚調教師の表情に悲観の色はない。

 休み明けをひと叩きしたことで「体は少しは絞れてきました。何より息持ちが随分と良くなってきました」と前走からの上積みを強調する。そして陣営のトーンが上がるもうひとつの材料が中山へのコース替わりだ。

 初勝利こそ新潟だったが「左回りより右回りのほうが走りはスムーズだからね。(丸山)元気も“中山のほうがいい”と言ってくれている。ホープフルSの2着馬(ヴェルトライゼンデ)には一目置くけど、他とは差を感じない。何とか権利を取っていい形で本番に向かいたい」と指揮官。

 きんもくせい特別の快走が証明する右回り適性を武器に、皐月賞切符をもぎ取る可能性は決して小さくない。

(特捜班)

東京スポーツ

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