スマートフォン版へ

【高松宮記念】モズスーパーフレアV 静寂のG1結末は騒然…松若、次は観客の前で

デイリースポーツ
  • 2020年03月30日(月) 07時00分
 「高松宮記念・G1」(29日、中京)

 史上初の無観客G1を制したのは、逃げ粘った9番人気モズスーパーフレア。2着入線も、1位入線のクリノガウディーが進路妨害により降着したため、繰り上がりで優勝をさらった。鼻差の2着に2番人気のグランアレグリア、さらに頭差の3着が4番人気のダイアトニック。1番人気のタワーオブロンドンは12着に終わった。なお、売り上げは前年比100・4%と、盛況と言っていい数字を残した。

 かつてないほどの静寂の中で繰り広げられた激闘は、想像だにしない形で幕が下りた。史上4度目となる1位入線馬の降着劇。ゴール前、わずか2センチ差でクリノガウディーが新王者に輝いたと思いきや、ゴール前で内側に斜行したため4着降着へ。2位入線のモズスーパーフレアが、繰り上がりでG1初制覇を決めた。

 「負けたと思ったのが率直なところですし、正直、勝ったという実感はないです。素直に喜べないですけど、勝てたというのはうれしいですね」。待望のG1ジョッキーとなった松若は複雑な表情を浮かべる。肩を落として検量室に引き揚げた後、17分にも及ぶ長い審議が行われ、裁決が出した結論は「降着あり」。裁決室から出てきた松若と音無師は控えめではあったが、固い握手をかわした。

 史上初の無観客G1とあって、口取り式や表彰式などのセレモニーはなし。G1ファンファーレも生演奏ではなく、CD音源だった。ただ、鞍上が見せた絶妙な手綱繰りには、テレビ観戦するファンも思わず大きな歓声を上げたに違いない。重馬場だったこの日の芝のレースは外差しばかりが決まっていたが、あえてこれを逆手に取った。「みんなの意識が外に向いていると思って」。戦法は内ピッタリで迷いなし。経済コースを回って他馬を翻弄(ほんろう)した。昨年のスプリンターズSでは2着惜敗。入線後の結果は同じだったが、今度は幸運が飛び込んだ。

 指揮官は「すっきりしない勝ち方だけど、松若が乗り代わりがあっても腐らず、日々努力しているのを見てきたから。最高だね」と師弟によるG1初タイトルに感慨深げ。次なる目標はスプリンターズS(10月4日・中山)での春秋短距離G1制覇だ。「今度は正々堂々と勝って、お客さんの前でウイニングランをしたいですね」と決意を語った主戦。自信をつけた人馬が、腹の底から歓喜を上げるべく、秋の大舞台を目指す。

提供:デイリースポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す