4月7日と8日にシドニーで開催が予定されていた「イングリス・イースター1歳セール」が、コロナウイルス感染拡大の影響で、オンラインビッドのみで開催されることになった。

　イングリス社は先週はじめまで、限定された招待客のみを購買者としてセールを開催する姿勢を示していたが、24日にスコット・モリソン首相が新たなる規制強化策を打ち出したことを受け、販売者、購買者、運営従事者らが一堂に会する形でのセール開催は不可能と判断したものだ。

　多くの販売者は既に、上場馬のビデオや写真を開示しており、購買者はこうした情報や血統をベースに馬を選別することになる。ビッドの受け付けは5日の午前10時から始まり、実際にセールが行われる予定だった7日午前10時から、上場番号順に落札者が決まっていく予定だ。

　そんな中、業界最大手のアロウフィールド・スタッドは、上場予定だった63頭の1歳馬をすべて欠場させることを決めた。同スタッドは、基本的にはプライベートな売買によってこれらの1歳馬を売却する方針と言われている。

　イングリス社は、コロナ禍が沈静化すればという条件で、イースターセールのラウンド2を7月5日に開催することもあわせて発表したが、アロウフィールドはここに上場馬を送り出すことは否定していない。

(文：合田直弘)