4月21日、
名古屋競馬場で行われる重賞・
東海クイーンCは有力馬が別の重賞に流れたこともあり、混戦模様を呈している。世代別牝馬重賞シリーズ「グランダム・ジャパン」3歳シーズンの1戦でもある地方全国交流レース。今年は船橋から1頭、兵庫から1頭を迎え、フルゲート12頭立てとなった。
注目は兵庫から遠征の
キクノウィング。年末の重賞・園田
ジュニアCで逃げて粘って
イチライジンの2着となった直後から遠征を視野に入れ、相手関係なども考慮し、ここに狙いを定めた。エンジンの掛かりがややゆっくりな印象を受けるため、勝負どころで一気にペースが上がった場合の対応がポイントになるだろうが、鞍上は地元リーディング・
岡部誠騎手。
昨年末の
名古屋グランプリでは
デルマルーヴルに騎乗し、「名古屋の今の馬場はどこを通ればいいのかよく分かっているつもりでした」と馬場を読みきってオイシン・マーフィー騎手を外から差し切って見事優勝。名古屋コースを知り尽くした名手の手綱さばきに期待したい。
もう1頭の遠征馬・船橋の
ポピュラーソングは、前走・
若草賞に続いての名古屋遠征。できれば砂を被りたくない同馬にとって外枠はプラスだが、距離延長の1800mがどうかだろう。
地元・名古屋勢では「
東海ダービー最有力候補」と囁かれている
ニュータウンガールとの対戦成績が1つの物差しとなる。(
ニュータウンガール自身は来週の
駿蹄賞に出走予定)
ジェネラルエリアは前走・ス
プリングCで
ニュータウンガールより先に抜け出して、粘って1馬身半差の2着。
地方競馬としてはやや間隔を空けて2カ月ぶりのレースとなるため、当日の気配に注視が必要だが、4年連続で勝率が全国トップの
川西毅厩舎が送り出す点は心強い。
ビックバレリーナも4走前の梅桜賞で
ニュータウンガールの2着に粘った馬。しかし、この時はスローで逃げてのもので、今回は有力どころがある程度前に行きそうなため、ペースが1つの鍵になるかもしれない。
上記4頭は順に岡部騎手、佐藤友則騎手、
加藤聡一騎手、
大畑雅章騎手と、トップジョッキーが騎乗。大混戦なだけに、ジョッキーの手腕が勝利への大きな割合を占めそうだ。
東海クイーンCは4月21日16時25分発走予定。
(文=大恵陽子)