ここ数年、
名古屋競馬場の馬場は逃げ馬有利のバイアスが続いている。厳密には砂の寄せ方などフタをあけてみないと断定できない面があるのだが、逃げた馬の勝率が7割、8割という日も違和感なくある。ちなみに、前開催で逃げた馬は[29-9-3-7]で60%強の勝率で、連対率は80%弱だった。
5月4日、
名古屋競馬場の1400mで行われる中央交流重賞の
かきつばた記念にも、近年はその馬場バイアスが明確に表れている。過去5回でハナを切った馬は[3-0-0-2]と、6割の勝率になる。
2017年にハンデ戦になり、その初年こそ52キロの兵庫の
トウケイタイガーが逃げ切ったものの、一昨年、昨年とここ2年に関しては52キロ以下の軽量馬は1頭も馬券の対象になっていない。軽ハンデを理由に高い評価を与えるのは方向性として疑問を感じる。
右回りの1400mの中央交流重賞といえば、3月に行われる高知の
黒船賞がある。過去5年、
黒船賞の連対馬は3頭が
かきつばた記念に参戦していて2、2、4着とまずまず好走しており、ある程度関連付けしていい
ステップといえるのではないか。
今年、高知の
黒船賞を逃げ切って参戦してくるのが
ラプタス。この勝利で右回りのダートでは[5-0-0-0]の
パーフェクト。しかもすべてが当該距離の1400mで、3勝が逃げ切りだった。
リアンヴェリテあたりとの先陣争いさえ制してしまえば、そのまま押し切ってしまう可能性はかなり高いのではないだろうか。
(文=森徹也)