今年で第21回目を迎える「
兵庫チャンピオンシップ(JpnII)」は5月6日、
園田競馬場の第7R、1870m戦にて行われる。創設されてからというもの、
JRA勢が圧倒的な成績を残している。新設年の第1回
ミツアキサイレンス(笠松)、第2回
ロードバクシン(兵庫)が意地を見せたものの、それ以降は
JRA勢が18連勝。
とくに近年は
クリソベリル、
ケイティブレイブ、
コパノリッキーなど、勝ち馬は後に大舞台でも大活躍。出世レースといっても過言ではなくなっている。ほかの交流重賞と違わず、無理な穴狙いで地方馬をアタマで狙うのは得策ではない。買うとしても2、3着にとどめたい。
JRA勢のなかで、まず目がいくのが
バーナードループ。まだフワフワとした走りで幼さを残す一方で、現状でも未勝利→1勝クラスを連勝したように能力の高さには疑いようがない。一戦ごとの伸びシロもありそう。鞍上には初戦、2戦目に騎乗したルメールを迎えた。3歳のこの時期だけに癖を知るパートナーで臨めるのは何より。3連勝で
グレード制覇を果たして、出世街道へと乗るか。
ダノンファラオも素質を秘めた1頭であることは間違いない。見栄えのする好馬体の持ち主。前走はスタートのタイミングが合わず、終始、外を回る展開ではさすがに厳しかったか。操縦性は良さそうなタイプだし、小回りのコースにも対応できる。唯一のダートオープン経験というのも生きてくるか。
ダートでは2戦2勝の
サンデーミラージュも、底を見せていない不気味さがある。今年4月に砂を入れ替えてから脚抜きのいい馬場になっているのも、追い風になりそう。こちらも素質的にいいものを秘めていそうだし、チャンスは十分にある。
マカオンブランは、前走の
沈丁花賞の逃げ切りが見事。小回りコースだけに、スタートセンスの良さは武器になる。ただ、気性面に一抹の不安を残し、当日いかに落ち着いて臨めるかがポイント。パドックの気配には気をつけたい。
ヒルノマリブは初ダートがどう出るか。血統的な背景からはダートはいかにも合いそうだが…。距離延長でもあるし、取捨を一番悩む1頭であることは間違いない。
地方勢では
ピスハンドか。昨年、3着に入った
バンローズキングスの松平幸陣営が送り出してきた。休養を経て、馬体面が成長。馬っぷりが変わってきた。初距離にはなるが、距離の融通は利くタイプ。ペースが流れるのも好都合。地方代表としてどこまで割って入れるのか、地元記者としても注目したい。
(文=桑原勲)