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生まれ故郷で暮らすナイスネイチャのバースデードネーション 引退馬が穏やかな余生を暮らせるように

  • 2020年05月05日(火) 12時00分
 この4月16日に満32歳の誕生日を迎えたナイスネイチャは、1990年から1996年の間現役生活を続け、GIIの京都新聞杯、高松宮杯を含めて重賞4勝。1991年から93年まで有馬記念では3年連続で3着など、GIレースで一歩及ばない歯がゆさがたくさんのファンを引き付けた。同期には、皐月賞日本ダービージャパンC有馬記念とGI4勝のトウカイテイオーをはじめ、桜花賞シスタートウショウオークスイソノルーブル菊花賞レオダーバン、秋の天皇賞、安田記念(2回)を制したヤマニンゼファー、快速ツインターボなど個性的な名馬が名を連ねている。

 ナイスネイチャは今、認定NPO法人引退馬協会のフォスターホースとして、生まれ故郷の浦河町の渡辺牧場で穏やかに暮らしている。彼の誕生日である4月16日から5月15日までの1ヶ月の間「ナイスネイチャ・バースデードネーション」が行われている。バースデードネーションとは、友人、知人がプレゼントのかわりに、誕生日を迎えた人が支援している団体等に寄付をするというキャンペーンだ。

 引退馬協会では、引退馬の現状をより広く知ってもらい、引退馬たちの第二、第三の馬生への橋渡しをし、1頭でも多くの馬がナイスネイチャのように穏やかな余生を送ってほしいという考えのもと、ナイスネイチャが29歳を迎えた2017年から、毎回テーマを持ってドネーションを行ってきた。ちなみに昨年は、引退馬をセカンドキャリアへと導く再就職支援プログラムへの支援を募った。

 4回目となる今年は、助成金を受け取る権利のある引退した種牡馬や繁殖牝馬たちを安心できる終の棲家へと繋ぐことを目的としたドネーションとなる。この助成金は、ジャパン・スタッドブック・インターナショナルの「引退名馬繋養展示事業」により、10歳以上でJRAの重賞勝ち馬(月額2万円)、地方競馬のダートグレード競走の勝ち馬(月額1万円)ほか、定められた条件を満たした引退馬に対して交付されるものだ。

 ジャパン・スタッドブック・インターナショナルでは、毎年供用停止種雄馬一覧が発表されており、死亡、輸出、用途変更が停止理由として記載されているが、今年3月3日に発表の用途変更の馬たちの中では、サクラプレジデントタイムパラドックスの2頭が、前述した助成対象馬となったと発表されている。その一方で、助成金を受ける資格がありながら行方不明になった名馬の名前もあった。また繁殖としての役目を終えた牝馬たちも、用途変更ののち行方不明になるケースがあるようで、それを踏まえた上での今回のドネーションとなった。

 助成金を受け取る権利のある引退した種牡馬、繁殖牝馬が行方不明にならず、ナイスネイチャのように穏やかな余生を暮らせるように…。ナイスネイチャへのお誕生日祝いの気持ちを寄付に変えて支援をしてみるというのはいかがだろう。

※500円から寄付が可能で、クレジットカードでの決済となります。

 詳しくは下記をご覧ください。

認定NPO法人引退馬協会のナイスネイチャ・バースデードネーションのお知らせ
https://rha.or.jp/topics/20200416-2.html

寄付したい方はこちらへ ナイスネイチャ・32歳のバースデードネーション
https://syncable.biz/campaign/965/

(取材・文:佐々木祥恵)

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