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名馬のたてがみ切り取り事件が不起訴に ヴェルサイユリゾートファームが検察審査会に審査申し立ての方針、署名の呼びかけも

  • 2020年05月05日(火) 21時30分
 昨年9月、北海道の牧場においてGIレースを制した名馬のたてがみの一部が切り取られる事件が相次ぎ、警察によって捜査が続けられていたが、今年3月27日に日高町のヴェルサイユリゾートファーム繋養のマイルCS2連覇などGI5勝のタイキシャトル(認定NPO法人引退馬協会所有)のたてがみを切り取った器物損壊容疑で、北海道警門別署は埼玉県の女性を逮捕。その後17日には浦河町のうらかわ優駿ビレッジアエルで余生を過ごすダービー馬ウイニングチケットにも同様の行為があったとして再逮捕した。

 同様の被害に遭ったジャパンC優勝のローズキングダム(ヴェルサイユリゾートファーム繋養)と日高町の日西牧場繋養で菊花賞などGI3勝のビワハヤヒデの事件との関連も含めて、札幌地方検察庁浦河支部が任意で捜査を進めてきたが、4月28日、女性は不起訴となった。また女性の夫も同じ容疑で書類送検されており、こちらも28日に不起訴となっている。

 これを受け、タイキシャトルローズキングダムを繋養するヴェルサイユリゾートファームでは、検察審査会に審査申し立てを行う方針を固めた。

「再犯等を絶対に起こさせないとともに、動物事件への現国内法令の軽さやアンバランスさへの訴えでもあります」とヴェルサイユリゾートファーム代表の岩崎崇文さんは5月4日のブログに綴った。命ある動物が器物扱いとなり、そのたてがみを切った程度では損害賠償は難しいという現状を踏まえて「馬に携わる人間として、仕方ないとは思えず(審査申し立てを)決断致しました」とした。

 同ファームでは、世間の声として集まった署名を検察審査会に提出する予定で、オンライン署名収集や届け出を業務としているchange.org(チェンジオルグ)にて署名を呼びかけている。

■署名される方はこちらへ。

(署名が完了した後に「月額¥500の会費でサポートします」という課金ページが表示されますが、これはヴェルサイユリゾートファームへのサポートではなく、change.orgに対する支援となるのでご注意ください)

(取材・文:佐々木祥恵)

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