ダービー馬を輩出してきた
京都新聞杯。2013年は1着の
キズナが、昨年は2着
ロジャーバローズがここから
日本ダービーに向かった。優先出走権が付与される
トライアルレースではないが、重賞で賞金加算ができ、「東上最終便」となる。
注目はやはり
アドマイヤビルゴ。セレクトセール当歳で5億8000万円(税抜き)で落札されたとあって、早くから注目を集め、デビューから2戦2勝。前走は好スタートから3番手インに控え、上がり3Fは最速の33.6秒で完勝。1F延長となるが、コーナー4回の競馬は前走で経験しているし、京都外回りコースも新馬戦でこなしている。他馬が
アドマイヤビルゴを警戒してスローペースに落としたとしても、しっかりした末脚を持っているため、不安要素は見当たらない。
相手筆頭は
ファルコニア。ここ2走は伸び上がるようなスタートで後方からのレースだが、2走前はゴール直前で差し切り勝ちを決め、前走はスローな流れを向正面からマクっていき、直線こそキレ負けしたが力は示した。デビューから3戦に騎乗した
川田将雅騎手に再び手綱が戻って、スタートを決めれば上位争いは必至だろう。
2連勝中の
マンオブスピリットは前走が重馬場ながら末脚を伸ばして勝利。これを書いている木曜日夕方時点ではレース後の18時以降が降水確率40%で、日曜日が雨予報。もし予報が早まって水分を含む馬場になった場合、他馬が苦にする分、アドバンテージとなるだろう。
プレシオーソはダートで2戦2勝。初芝なだけに悩ましいが、芝でも走れそうな雰囲気を感じる。あとは初めての重賞挑戦でどこまでやれるかだろう。
キングオブドラゴンは前走の4コーナーで前が壁になって、一旦下げてから進路を外に見出した。直線も外に切り替える場面がありながらも4着。スムーズなら上位争いに加わるかもしれない。
日本ダービーに向けて重要な一戦、
京都新聞杯は9日京都11R、15時35分発走予定。
(文=大恵陽子)